フィルムノワール/黒色影片
二村永爾を知ったのは37年前。ラジオドラマでだ。
原作を読んだのは、30年前。
以来、矢作俊彦の作品を読んできた。
二村永爾には、忘れた頃に出会う。
前作から十年。
まさかの再会だった。
この作者の本、読み進めるうち、次第に頁から目が離せなくなる。
ひたすら、文章を追っていき、最後になにかが心に残る。
今回もそうだった。
作者のつくる世界にのめり込むんでしまうのか、彼の文章力のなせる技か。
とにかく作者の力量に、ただただ脱帽。
私は日活映画はあまり観たことはないが、以前BSで観た渡哲也の映画が頭に浮かんだ。
東京で人を殺し、神戸に流れてきて、杉良太郎が弟分。
そして、やたらと「東京に帰りてぇなぁ」と言う。
私の生まれ育った街で、なんてことを言いやがるんだと思った映画。
表紙の渡哲也は、その時のかな。
ところで、この作者の作品、万人受けする訳ではないようだ。
大方、絶版になってしまう。
大きなお世話だが、この作品もじきに、絶版になってしまうのだろう。
だから、さっさと次の作品を書いてくれよ、と切に思う。
私は、いまだに読みたくて仕方がない「コルテスの収穫」の下巻を諦めてる。
これくらいのこと書いても罰は当たらないだろう。
原作を読んだのは、30年前。
以来、矢作俊彦の作品を読んできた。
二村永爾には、忘れた頃に出会う。
前作から十年。
まさかの再会だった。
この作者の本、読み進めるうち、次第に頁から目が離せなくなる。
ひたすら、文章を追っていき、最後になにかが心に残る。
今回もそうだった。
作者のつくる世界にのめり込むんでしまうのか、彼の文章力のなせる技か。
とにかく作者の力量に、ただただ脱帽。
私は日活映画はあまり観たことはないが、以前BSで観た渡哲也の映画が頭に浮かんだ。
東京で人を殺し、神戸に流れてきて、杉良太郎が弟分。
そして、やたらと「東京に帰りてぇなぁ」と言う。
私の生まれ育った街で、なんてことを言いやがるんだと思った映画。
表紙の渡哲也は、その時のかな。
ところで、この作者の作品、万人受けする訳ではないようだ。
大方、絶版になってしまう。
大きなお世話だが、この作品もじきに、絶版になってしまうのだろう。
だから、さっさと次の作品を書いてくれよ、と切に思う。
私は、いまだに読みたくて仕方がない「コルテスの収穫」の下巻を諦めてる。
これくらいのこと書いても罰は当たらないだろう。
AGAIN アゲイン [DVD]
太陽にほえろ!のファンだった頃にこの映画が公開され、父親か叔父どちらかと観に行った。その後初めてビデオ化された時に新聞の懸賞に応募して何と当たり、学校より帰ってから毎日の様に擦り切れる位見返した映画。 ビデオは、スタッフ、出演者、収録作品紹介、画面サイズなどを調整して収録されていたようで、今回のDVDで新たな発見が多数あった。 約30年前、日活アクションをリアルタイムで知らないまだ小学校高学年だった私が、毎日夢中にビデオが擦り切れる位見返したあの頃が懐かしく蘇る。 宍戸錠のセリフの一つ一つが、"ここではないどこか"という、日活アクションの根底に流れる、魅惑の世界を感じさせる。 宍戸錠の「そうとも、まだケリは付いちゃいねえんだ!」という一言が、大人になって、より心に響く。
THE WRONG GOODBYE―ロング・グッドバイ (角川文庫)
もう待つことさえ諦めていた、二村刑事シリーズの第3作。横浜に生まれ住む僕にとって、矢作俊彦は特別な作家だ。隣に住んでいる、とっぽいお兄ちゃんが書いているのかと思わせる、ウチの隣近所を舞台にした物語と、チャンドラーのパクリを隠そうともしないその傾倒ぶりに、プロットだのなんだのはもう関係なくなる。そんなシリーズがまた読めるとは、予想だにしていなかった。ひとこと、うれしい。
物語はタイトルにある通り。「長いお別れ」へのオマージュそのもの。初めて読む人は、ちとアクの強すぎる台詞と、僕にはお馴染み過ぎるくらいの固有名詞や地名の羅列に面食らい、腹を立てるかも知れない。しかし、チャンドラーだってあれほどLAを細やかでリリカルに描かなかったら、今僕たちには読まれていなかったのかも知れないのだ。そういう世界にどっぷりとハマることができれば、この作品は名作となる。いい歳をして愚直なまでにチャンドラーをパクる、矢作俊彦の熱狂的な稚気に乾杯。
なお、舞台設定は実在の町や建物を下敷きにはしてあるけれど、微妙に設定を変えているので探してもムダ。でも老婦人のバー「カーリンヘンホーフ」は実在する。店名と営業形態は違うけれど、ポテト・サラダは本当に美味いですよ。
物語はタイトルにある通り。「長いお別れ」へのオマージュそのもの。初めて読む人は、ちとアクの強すぎる台詞と、僕にはお馴染み過ぎるくらいの固有名詞や地名の羅列に面食らい、腹を立てるかも知れない。しかし、チャンドラーだってあれほどLAを細やかでリリカルに描かなかったら、今僕たちには読まれていなかったのかも知れないのだ。そういう世界にどっぷりとハマることができれば、この作品は名作となる。いい歳をして愚直なまでにチャンドラーをパクる、矢作俊彦の熱狂的な稚気に乾杯。
なお、舞台設定は実在の町や建物を下敷きにはしてあるけれど、微妙に設定を変えているので探してもムダ。でも老婦人のバー「カーリンヘンホーフ」は実在する。店名と営業形態は違うけれど、ポテト・サラダは本当に美味いですよ。
傷だらけの天使 魔都に天使のハンマーを (講談社文庫)
久しぶりに、いや、大藪春彦以来、初めて再読しようと思った日本人の書いた本だ。読んだらすぐアマゾンで叩き売ろうと思っていたが止めた。 リアルタイムで「傷だらけの天使」を観ていた中坊の自分が、今は50過ぎのオヤジになっている。詳しく書けないのが残念だが、プロットの面白さ、あっ!というストーリー展開と泣ける結末が気持ち良かった(留めに自分がダブらせていた「真夜中のカウボーイ」が出るに及んで) そして文中のセリフにショーケンの声がかぶさる。願望は、映画化だ、ショーケン!どんな手を使ってでも、絶対に映画にしてください!でも、映画館では上映せず、ビデオテープの販売のみで!DVDは違う、ダメ!