モップガール (小学館文庫)
普通の清掃会社かと思いきや、
事件・事故現場の清掃も請け負う宝船社。
社長を始め社員はみんなちょっと変わり者。
そしてそんな会社に勢いでバイトに入った
主人公桃子もやっぱり変わり者・・・。
4編からなる短編集。
事件や事故の清掃をしていると、急に体に異変を感じるようになる桃子。
その異変はどこから来るのか?
事件・事故を詳しく調べていくうちに
桃子や変わり者の社員たちはその真実を突き止めて行く。
まぁ、血どばぁーーーー、脳ミソぷしゅーーーーの世界だと
最初に言っておきながら
あんまりそうでもなかったよな。
まぁ、それはそれでいいんだけど。
話自体はミステリーと呼んでいいのか?
まぁ事件事故がらみだし、
しっかり探偵っぽくやってるし、
ミステリーはミステリーなんだろうけど、
なんとなくすべてにおいてコメディーっぽくて読みやすかったです。
刑事のコンビが里見に横内・・・
初代水戸黄門の助さん格さんコンビの名前を拝借して
時代劇マニアな桃子との接点をこの辺で垣間見せるところは
面白かったけど。
最後の章で
さらに続編がありそうな予感。
ドラマとはまったく別物のようなので
小説だけを楽しめればいいかな、と。
チャンネルファンタズモ (角川文庫)
大手テレビ局で数々のスクープをものにし、
華々しく活躍したものの、
大きなトラブルからもめ事になり
退社を余儀なくされた深見百太郎(ももたろう)。
先輩の紹介で就職したのは、横浜の小さなCS局
「チャンネルファンタズモ」でした。
ここはオカルト専門で、超常現象や都市伝説の紹介、
タレントの怪談話や国内外のホラー映画やドラマを
24時間放映しています。
百太郎の相棒になるのは、元ヤンキーで
今はファッション雑誌から抜け出たような女、
萩原ミサ、30代前半。
そして黒猫の「ヤマト」。
ヤマトは霊能猫ということなのですが
猫らしく、あまり活躍しません。
せいぜい、おかしなものを凝視して、周囲に知らせるくらいです。
「突撃! 隣の超常現象」という番組制作のため、
学校の怪談、町の沼に出没するUMA、
殺害された老女の家の怪異現象と連作短編の形で展開します。
軽いノリで、最初はミステリーもそれほど深くはないし、
百太郎とミサや、チャンネルファンタズモの変わったメンバーとの
やりとりを楽しむ程度。
でも、物語は、百太郎が退職するきっかけとなった
薬品会社の裏取引に繋がってから盛り上がります。
その薬品会社の工場で品質管理を行っていた男が殺され、
娘の、真面目な女子高校生が1年間も行方不明。
その家で飼われていた白猫とヤマトが仲良くなって
どんどん話が転がっていきます。
常に「霊」のしわざだと何かとミサが騒ぎ、
現実的に百太郎が解決していきます。
彼のジャーナリストとしての人生も軌道修正されつつも
彼女らとの縁が切れないのを楽しませてくれます。
美少女戦士セーラームーン(1) [DVD]
最初は子供にせがまれて買ったのに・・・。 はまってしまった。
来年は40歳になるというのに・・・。主人公月野うさぎの戦士としての覚醒、仲間たちとの出会いを描いたストーリーが入った本編は正直言って買いです。
モップガール
2007年に出た単行本の文庫化。
完全に著者のオリジナルというわけではないらしい。東宝/SDPがアイデアを出し、加藤さんがタイトル、キャラクター、設定等を考案して執筆に至ったという。2007年10-12月にテレビ朝日系列で連続ドラマ化されたことと関連があるらしいが、内容はかなり異なっていたようだ。
「インディゴの夜」シリーズと同じく、癖のある魅力的な男性たちが登場するミステリである。4本の短編が収められているのだが、そのなかで登場人物たちの人間関係が確実に変化していくところが面白い。
ミステリとしては、かなりつらい。特殊な掃除屋さんという設定は面白いが、それだけ。事件が物足りなさすぎる。