シューベルト:アルペジオーネ・ソナタ
現在ヴィオラを習っている者なのですが、このCDに収録されている『アルペジオーネ・ソナタ』を練習するため、音源として購入しました。ヴィオラのCDを買うのは初めてで、どんなものだろう・・・と期待していたのですが、期待は裏切られなかったと思います(当たり前ですね・・・バシュメットですから)『アルペジオーネ・ソナタ』以外は、最初は聴く気がなかったのですが、いざ聴いてみると・・ヴィオラの世界にどっぷりと浸れます。こんな風に弾いてみたい!!!と思わず思ってしまう(なかなかそうはいきませんが)素晴らしい演奏だと思います。是非、ヴィオラのCDを聴いたことのない人や、ヴィオラを習っている人に聴いて欲しいと思います。他にもバシュメットのCDが欲しくなりました!
モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲全集
モーツァルトのバイオリン協奏曲が上品に2枚のCDに収められています。リラックスして聞きたい時にも、真剣に聞きたい時にも、優しく受け止めてくれる名盤と思います。 今年の1押しと言って良いくらい。円熟したムターの演奏を楽しみました。
ザルツブルク音楽祭2000:ストラヴィンスキー:《火の鳥》他 [DVD]
廉価盤になってようやく販売がされたところで、
さっと観た感想ですので、そこをご了承ください。
まず、本DVDは、ゲルギエフのカリスマぶりを堪能したい人向けです。
とりわけ、その指揮姿を正面から垣間見ることができます。
というので、通常のコンサートでは、
合唱席(P席かな)など格安チケットで入場できる場所でなければ、
ここまで真正面から指揮姿だけを眺めようという聴衆は、
相当な少数派だと見積もることができるからです。
(通常は音響の良さ気な場所を選びますよね)
さて、再び真正面からひたすら音楽に没頭していくゲルギエフに、
録画専用で待ち受けている複数のカメラは、じっくりと彼の熱狂ぶりを映し出しています。
プロコフィエフの交響曲では、
指先をぐるぐる回して快速テンポを指示しているあたりとか、
シュニトケのヴィオラ協奏曲では、
悲哀に嘆じようとする曲想に彼自身も浸っているようなあたりとか、
また、ストラヴィンスキーの火の鳥では、
最終部分での曲想の恍惚感に、いってしまっている身振りとか、
こうした御大の姿を通して、
また髪を振り乱して、かきあげる仕草(そろそろカツラ必要です)を通して、
巨匠の指揮芸術を感得することができること間違いなしなのです。
指揮棒を使うことなく、ひたすら腕と指先のクチョクチョ・クニュクニュした動きで
オーケストラを統率している姿は、
まるで、女性の身体に懸命に愛撫を加えているようで、
観ているこちら側が恥ずかしくなってしまうという感覚を覚えます。
ここまであられもない愛撫姿と恍惚感を表立って情熱的に出す指揮者は、
古今東西ゲルギエフ御大を除いていないのではないでしょうか?
バーンスタインの指揮姿も、ゲルギエフを観てしまったあとでは、
相当にスマートに納まっているなと感じるはずです。
こちらが観て恥ずかしくなってしまうという意味で、
一点減点の「★★★★」とさせていただきます。
別府アルゲリッチ音楽祭 アルゲリッチ ピアノ協奏曲コンサート [DVD]
アルゲリッチさんの演奏は、
ライブほどかなり演奏速度は速くなりますが、
今回のDVDで、
前半はチャイコフスキー
後半はバルトーク
※そして特典映像(インタビュー)
の2曲ですが、
特にチャイコフスキーの3楽章は個人的に過去最速でした
聴いていてスッキリします!
まさに、忙しい人のための
という感じでしょうか(笑)
バルトークも
録音はデュトワとの共演や、
ルガーノ・フェスタでのboxがありますが、
今回はあくまで映像なので
バルトークの3番を弾くアルゲリッチさんが観られます!
ちなみに、大画面で観ると
すごい迫力でした!(笑)
バシュメット/夢の駅
バシュメットが世界的ヴィオリストとして認められるまでを振り返った自叙伝です。ヴィオリストの頂点に立つ人なので、楽器や演奏法の話題を期待する人もいるかもしれませんが、その手の記述はあまり多くありません。むしろ、プライベートな人間関係の話題が中心です。リヒテル、ロストロポーヴィチ、カガンなどの音楽家との交流についてかなりのページ数が割かれていて、音楽家交遊録として非常に面白いです。特に、頑固なリヒテルのエピソードはユーモアもあって、楽しく読めました。またソ連時代の当局と音楽家の関わりといった、微妙な事柄にも言及されている点が特筆されます。
長年バシュメットの通訳をされている日本人の方が翻訳なさっており、そのためかこの手の本としては異例なほど日本語訳が優れていて、読みやすかったです。