谷山浩子ベスト 白と黒
「河のほとりに」「猫/森」をリアルタイムで聞いていた、といってもコアなフアンではなかった自分ですが、今聞いても、ちっとも古さを感じさせません。まあノイズが多い初期の曲もありますが、ソース自体がホネブトな録音である為か・・・ 意外にアレンジが電子音(死語か?)が主体になっている曲が多いのが発見でした。
シュールでファンタジックな歌詞の裏側に"子供の持つ残虐性"みたいな要素が垣間見れるあたりが彼女の歌の両義性を決定つけているのかも。
地道な活動が連綿と続く中で、30年という節目に、白盤/黒盤と意味合いを持たせてまとめるあたり、昨今の拝金主義的なレーベルのプロデユーサーに見習ってもらいたいものです。
リマスタリングしているのか、音質も優れています。昨今、はやりのガーリー・ポップスとはかけ離れた世界ですが、たまには歌の持つ深淵に触れてみるのもよいかと・・・
ミンガリング・マイクの妄想レコードの世界 アウトサイダーソウルアート (P-Vine Books)
ミンガリング・マイクは、1968年から77年にかけて、50枚以上のレコードを、35以上のレコード・レーベルからリリースした伝説のソウルミュージックのアーティスト。
彼のファースト・アルバム『Sit'tin by the Window』は空前の大ヒットを記録し、いまだ誰も到達したことのない記録を打ち立てた音楽史に残る名盤。
しかし、誰も彼の音楽を聴いたことがない。なぜなら、彼のレコードジャケットの中には当然あるはずのビニール製のレコード盤の代わりに、本物のように円状に切り抜かれ、
音の溝がペンで書き込まれたボール紙しか入っていなかったからだ。
すべてはマイクの頭の中で。