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WALK THIS WAY―エアロスミス自伝

スティーヴン デイヴィス
おすすめ度:★★★★★
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これぞロックンローラーの人生 破天荒極まりない
おすすめ度 ★★★★★

エアロスミスの歴史が骨の髄まで味わえるただひとつの本だ。
バンドメンバーやそれを取り巻く人間が語っている内容をまとめる形式で生き生きと構成されている。バンドの本、音楽の本、ミュージシャンの本、プロモーターの本、と色々な角度から様々な楽しみ方が出来て彼らの人生を追体験するにはこれ以上の本はない。そしてなにより「ドラッグの本」といえる程、エアロスミスとドラッグを切り離して考えることは不可能だ。私自身はスターになったエアロスミスに売人が近づいて薬物中毒になっていったと思っていたのだが、基本的に物心ついたときから全員問題児で全員薬物の虜だったのだ。
とにかく「悪党」と呼ぶに相応しい悪行の数々、食うにも困る毎日の中でスティーブンが言った言葉は「お前もみんなと同じように盗んでくればいいじゃないか」・・・
 そして彼らを取り巻く女達によりトラブルは何重にも重なっていく。特にペリーの元妻エリッサはあらゆる場面であらゆる人間に悪い影響を与え続けていく。
 億万長者へと上り詰めたあと、ただ単にヒットチャートから不遇の扱いを受けたというレベルではなく、メンバー全員が家もジェットも車もギターさえも売り払い一セントの貯えも無い状態へと堕ちて行く。更に自分で立ち上がることすら出来ない薬物依存。「誰も死ななかったのが奇跡だった」という一文が当時の状態の凄まじさを物語る。ここから甦ったのだからこの復活は奇跡としか言いようが無い。この復活の影で自らの私財をなげうって彼らに賭けたプロモーターがおり、今まではトラブルの原因でしかなかった女性陣のメンバーが入れ替わり素晴らしいサポート役へとなっていく。
綺麗な話に終始するそこらへんの自伝とは訳が違う。全てをさらけ出し時には読んでいても驚くような内容が頻繁に登場し中途半端なファンなら離れていきそうな破天荒極まりない生活ぶりを余すところ無く伝えてくれる。
これが偽りないエアロスミスだ。半端なく迷惑で半端なく凄まじいロックをやり続ける男達。
読んだ後なんでも出来そうな気になる本だ。



偉大なる堕落と再生の物語
おすすめ度 ★★★★★

 「レッド・ツェッペリン物語」などを手掛けた著名なロック・ライター、
スティーヴン・デイヴィス氏によるエアロスミスファン必携の1冊。
本体の分厚さと重さから分かるように、よくもここまで調べ上げたな、と舌を巻く情報量。
読み終わった時には、ぐったりと疲れ、バンドの歴史を追体験した気分に浸れる。

この本を読めば、エアロスミスが分かるといっても過言ではない。
また、麻薬中毒による破滅の淵から不死鳥の如く甦った復活劇と、
過去の自分たちを否定することなく、前向きな姿勢でそれを語るメンバーの姿は、
バンドのファン以外の人々にとっても、人生のヒントとなるものであろう。


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