ゲッコーが使っている巨大な携帯電話を見ると15年の時の流れを感じますが、ゲッコーに乗り移ったオリバー・ストーンの強烈なパワーは今見ても少しも色あせていません。この映画に憧れてサスペンダーをしていた新入社員時代が懐かしい。いちばん好きな映画のひとつです。
ウォール街の名作!おすすめ度
★★★★★
~野心あふれる若手の証券マン、バド(チャーリー・シーン)は、憧れのビッグ・プレーヤー、ゲッコー(マイケル・ダグラス)との取引のチャンスを得る。そして、ゲッコーに指示されたとおりに、違法な情報収集を行い、自分自身がゲッコーのようなビッグ・プレーヤーに近づいていく。そして、ビッグ・プレーヤーの仲間入りをしたとき、自分自身の存在に疑問を持~~つようになる。
バドの姿は、マネー・ゲームに狂ったバブル期の日本人の姿を思い起こさせる。マーチン・シーンの最後の言葉(ここは映画を見て!)と、バドが裁判所に向かう後ろ姿がとても印象的。
この映画の後から証券もの(ディーラーもの・相場もの)の映画がたくさん作られましたが、この作品を越えるものはないと思えるくらいの傑作デス。~
概要
出世欲に燃える若き証券マンのバド(チャーリー・シーン)は、カリスマ的魅力をもつ富豪のゲッコー(マイケル・ダグラス)に取り入ることで、みるみるうちに実績をあげていく。しかし、ゲッコーの悪どく汚い稼ぎ方にやがて疑問を抱き始め、やがて反旗をひるがえす。
オリヴァー・ストーン監督が、世界経済の中心であるウォール街におけるマネー戦争の実態を赤裸々に描いた社会派エンタテインメント。非常に大衆的な作りになっているので、株に疎い人でも容易に楽しめる。
ゲッコー役のM・ダグラスは本作でアカデミー賞主演男優賞を受賞。また、C・シーンの実父マーティン・シーンがバドの潔癖な父親に扮し、怒とうのごとき存在感を示してくれている。(的田也寸志)