Into Your Heart
前作『Born』では打ち込みを導入するなど、以前と違ったポップな一面が見られたが、今作ではドラマーが新加入したこともあってか、それ以前のソウル色が良い感じで戻り、ポップさとのバランスが抜群。
従来から持つ疾走感がいいT-1,2で始まり、新機軸のT-3、前作からの流れでいまどきの音も取り入れたT-4。
他もいつも通りソウルフルな佳曲揃い。捨て曲など一切ない。
肩の力が抜けた感じのフォークロックT-10もいい感じ。
ラストを飾るバリバリのアイリッシュトラッド(ライブ録音)で、抜群の演奏力と懐の深さを見せ付ける。
なぜこの名盤が、日本で国内盤として発売されないのだろう??
ここにはハッタリも何もない、まさに「いい音楽」が詰め込まれているぞ。
People
1988年に発表された、アイルランドのロック・バンド《ホットハウス・フラワーズ》のデビュー・アルバムです。音楽的には、アイルランド民謡、カントリー、フォーク、ブルース、ゴスペルなどの、いわゆるルーツ・ミュージックの影響を受けた、《ルーツ・ロック》の傑作に仕上がっています。中でも、《ゴスペル》の影響が最も強く、全体にみなぎるスピリチュアル(?)な《高揚感》が素晴らしいです。聴いていると、心が暖かくてなって来る、超オススメの《隠れ名盤》です。
(追記:実は、このバンドはデビュー後すぐに、初来日ライヴをしました。私も見に行きました。演奏のあまりの上手さに感動しました。あれはたしか、1988年の渋谷公会堂だったかな。あれから22年です。あの頃よりも、さらにパワー・アップした自分が、ちょっと嬉しいです。)