この作品は、使用セル画数が各話1万枚を超えたといわれる。CMがない分、30分放送のうち本放送が民放より3分長い27分だったということもあるが、何よりも、当時1秒間に8コマのセルを使用した一般のアニメに対し、ニルスでは敢えて12コマを使用しており、これが肌理の細かい鳥の羽ばたきの表現を可能とした。また背景画も当時として特筆すべきもので、スウェーデンの自然を水彩画のようなタッチで美しく描いている。
鼻の奥がつんと来るおすすめ度
★★★★★
妖精にかけられた魔法で、体が小さくなったニルス。
雁の群れと、鳥のふるさとラプランドに行き、そして旅は続く。
ニルスが、元の体の大きさに戻れる、その交換条件を知ったとき正直言ってびっくりした。
放送当時、肝心のところを見ていなかったことを知った。
えーー!と、大人ながらショックでした。
ニルスの下した決断は・・・・。
ラストの雁の群れとの別れのシーンは、鼻の奥がつんと来ました。
子供のよりも大人の方、泣けてしまうかもしれません。
自然との調和を感じさせる作品です。
鳥たちの飛行シーンは、雄大な景観です。
アッカ隊長に導かれて旅をしたニルスは幸せだ。
号泣必至おすすめ度
★★★★★
最終回の一個前の話。
初めてテレビで見たとき、妖精の残酷さに頭が真っ白になりました。
家を出て行く時にはやんちゃで腕白でどうしようもない子供だった彼が
仲間と両親を心から思いやる優しい少年に成長している。
とは言っても説教臭い教育漫画ではありません。
随所にエスプリの効いたギャグもあるので飽きさせず
次の話が気になって仕方が無いという「名作」の一言では片付けがたい作品です。
雁の群れとの別れのシーンはハンカチのご用意を。
絶対のおすすめです。
おすすめ度 ★★★★★
妖精の魔法で小さくされたニルスの雁の群れとの旅も終わりに近づき、なつかしい我が家に近づいてきます。どうすれば妖精の魔法がとけるのか?最終回に向けて感動のクライマックスを迎えます。お子さんといっしょに涙を流してご覧ください。
概要
セルマ・ラーゲルリョーブの原作をもとに、1980年にNHKで放送されたテレビアニメの名作。勉強が嫌いで、いつも家で飼育している動物たちをいじめて遊んでいる少年ニルス。ある日部屋にいるのをみつけた妖精をとらえようとして、逆に魔法をかけられて小さくされてしまう。鳥たちよりも小さくなったニルスは彼らの言葉がわかるようになり、自分がいかに動物たちに恨まれていたのかを知る。追いかけられる最中、飛ぶことに憧れるガチョウのモルテンにつかまって一緒に空へ。そして渡り鳥のふるさと、ラップランドへの旅が始まる。旅の中で互いを思いやることを知っていくニルスの成長が、押しつけがましくなく、実に率直に、感動的に描かれるファンタスティックな作品。(田中 元)