読む絵画のような物語おすすめ度
★★★★★
1つめの「奇術師の家」と、最後の「秋の棺」が圧巻です。
音のない世界に音楽を聴くような、
文字の世界に色鮮やかな絵を見るような、
奥深い煌めきの物語です。
文学的、というのかも。
コミックを読むほどにはかんたんではないかもしれません。
初めて読んだ時は20代だったような気がするのですが、
何度かくり返して読んでみて、
意味を考えた文章がありました。
醜さも哀しみも淋しさも寒さも、春を待っている冬のようなところがあるお話です。
この著者の他の物語も読みたいのですが、
なかなか手に入りません。
いつか読む日が楽しみです。