貴重な映像 おすすめ度 ★★★★☆
中国の文化大革命初期のレアな映像記録だったりします。
同書では、映画を見ながら、その映像の意味やフレームの外で何が起きていたのかを、現在の目でコメントしていきます。
数日後には破壊されているハズのロシア正教の教会や閉鎖されるサナトリム。そして、カメラが農村風景を撮っている、同じ頃、凄惨な造反有理の嵐が吹き荒れていたりとか。
日本の撮影クルーは、中国政府の管理下に置かれているハズなので、当然、見られたくないもんものは映ってないハズなのですが、シナリオなき政治ドラマである文革のまっただ中なので、ぽろっと見えてくるものもあるようです。とある農村を撮影した際に、激烈な言葉で幹部を糾弾したポスターが、取り繕う間もなく映ってしまっているそうです。(日本人や台湾人はスルーしてしまうところのようですが…)
文化大革命に対して、いろいろな評価(たぶん否定的なのが多いと思いますけど)がありますが、当時の記録としては貴重なものでしょう。
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