良かったねおすすめ度
★★★★★
映画館で号泣しました〜
この映画って「ドラマチックな感動作品!」というよりも
「ごくありふれた親子の日常を綴った ささやかな物語」
として描かれている感じがします。
涙が溢れてきたのは
自分の気持ちとリンクする部分が沢山あるからなのかなぁ
オカンが生きているうちに、大切な事に気づけて良かったね。
オカンが生きているうちに、その気持ちを伝えられて良かったね。
オカンが生きているうちに、精一杯の親孝行が出来て良かったね。
ひとつ残念だったのは
クレジットはてっきりコブクロだと思ってたんですけど...予備知識無さすぎですね。
それと、荒川良々さんってさり気なく色んな映画に出演されてるんですね。
最近、何観ても出てる気がする。。。
樹木せまる闘病生活
おすすめ度 ★★★☆☆
樹木希林の実の娘(内田也哉子)が若い頃のオカンを演じているが、このシークエンスをこんなにも長々と引っ張る必要があったのか疑問である。オダジョー演じるボクのカットバック程度に短く留めておけば、客引パンダ的キャスティングみえみえの間の抜けた演技力不足が露呈することもなかったろうに。ボクの中高生を演じた子役の意味のないボーイソプラノが耳に障ったのも事実だ。
しかし、ボクが東京に出でグータラ生活を送るパートからこの映画は別物となるので、最初はガマンして見続けることをオススメする。特にオカンがガンにおかされ抗ガン剤による治療を受けるシークエンスは涙なくしては見れないほど、樹木希林の鬼気?せまった演技が秀逸である。核家族化が進む現代において、オカンを田舎から呼び寄せて7年間もの同居生活を送るなど、パラサイトシングルか引きこもりでないと考えられない奇跡的状況である。
あのランス・アームストロングがツール・ド・フランス7連覇よりもつらかったと語るガンの化学療法を、70歳近いオカンに施すというのは狂気の沙汰としか思えないが、ボクのオカンに対する素直な愛情が根底に流れているため違和感を感じることはない。むしろ、息子の想いに必死に応えようとするオカンの切なさに涙すべきシークエンスだろう。身内の死を看取るという行為は、まるで自分の一部が滅したような深い喪失感にとらわれるものだ。<家族殺し>という凄惨な事件が最近新聞をにぎわせているが、社会システムの都合によって分断された家族の絆が引き起こす<副作用>のような気がしてならない。
概要
リリー・フランキー原作の同名ベストセラーを映画化した本作は、ドラマ版とは違って、映画ならではの細部へのこだわりや、絶妙なキャスティングによって、原作の持ち味を存分に活かすことになった。原作者自身がモデルである主人公の「ボク」が、炭鉱町・筑豊での少年時代を経て、東京でイラストレーター兼コラムニストそして成功。ガンに冒された「オカン」を東京に呼び寄せるという物語は、ほぼ原作どおり。映画だからといって、妙に本筋を外れなかったことに好感が持てる。
長髪で無精ヒゲを生やしたオダギリ ジョーは、思いのほかリリー・フランキー本人に近いイメージ。さらに樹木希林のオカンの若き日を実娘の内田也哉子が演じることで、時の流れが見事に表現されている。そのほかキャストでは、原作にも出てくる松田美由紀の使われ方や、一瞬だけ登場する豪華ゲストも見どころ。炭鉱町のセットを始め、その後の80~90年代のカルチャーも丁寧に映像化された。原作ファンが気になるのはクライマックスだが、オカンがガンに苦しむ姿を壮絶に描く反面、その後は過剰な演出を避けたたことで、原作よりも、じっくり感動する人が多いかもしれない。映画として、どこにインパクトを与えるべきなのかを、監督の松岡錠司は知っているのだろう。(斉藤博昭)