最初のころの、設定を生かしきれていない感じが随分抜けてきました。お話もしっかりしてきて、せつなさがきちんと伝わるようになってきています。こういうの、嬉しいですね。アニメ化には不安も残りますが、この先も続けて読もうと思います。
だから、ひとりになったのだろうかおすすめ度
★★★★★
今回は、だいぶ人間にもスポットが当たっている一冊です。
夏目史上初のレギュラー女子・タキが登場したり、
藤原滋さん、そして最強の祖母・レイコさんの話も。
それぞれのキャラがそれぞれの魅力を発揮しており、特にレイコさんの過去は注目。
彼女の孤独、彼女の強さ、そして背後にある哀しさが、胸を締め付けます。
本編も今回はなかなかアクティブな展開で面白かったのですが、
個人的に挙げたいのが…夏目を第三者からの視点で描いた特別編・「夏目観察帳」。
前巻に引き続き、5巻にも収録されています。
私はこの番外編が毎度楽しみで仕方ないのですが、
今回は、妖の影を感じ取れる数少ない友人・田沼メインの話です。
田沼!彼は物語のかなり序盤の時期に登場しているのですが、
その後なかなか出番が無くて、ずっと気になっていました。
田沼とニャンコ先生の掛けあいには思わず笑ってしまいました。
それに、デザインが素敵になった気がします。少し長めになった黒髪。
容姿だけではなく、言葉の端々から、夏目を大切に考えてる気持ちが感じ取れます。
こんな魅力的な田沼には、ぜひ、今後も登場してほしい…!と思いました。
何故、本編で田沼が出てこないのか。
理由は「妖に関わっている時の夏目は、田沼のところに来ない」から、だそうです。
さらにそれは何故?と問うなら……今まで読んできた読者さんは皆、夏目の性格を考えればすぐ実感すると思います。
どこか、もどかしいような、でも、優しい話です。
シリーズのなかでも、充実して、味わいの深い第5巻おすすめ度
★★★★★
主人公の夏目少年に大切な人間の友達が出来たり、「うーん、どうなっているのかなあ」と想像をめぐらせていた塔子さんのダンナがついに登場したりと、とても読みごたえのあった第5巻。シリーズのなかでも、充実して、味わいの深い出来映えであるなあと、堪能させられましたね。
夏目にとって、これからも大切な存在となりそうな少女が出てくる、二話にまたがる話「呼んではならぬ」。これがまず、よかった! 彼女が、夏目の持つ「友人帳」に向けて言う台詞と、それを言う時の笑顔が素敵だなあ。この場面、「キラリと光る鉱石、見ーっけ!」みたいな輝きがありました。
そして、夏目貴志とある人物の目を通して、祖母・レイコの在りし日の姿がよみがえる「仮家(かりいえ)」の話に、ぐっときましたねぇ。これまで、なかなか捕まえづらかったレイコの人物像が、はっきりと、そして生き生きと形になって、目の前に立ち現れた気がしたんです。「凛として、素敵な人だったんだなあ」と、惚れ惚れしてしまいましたよ。
それと、この第十九話の扉を飾る絵、夏目貴志を少女と妖怪「斑(まだら)」(ニャンコ先生本来の姿っすね)が挟む構図の絵が魅力的でしたね。冒頭のこの絵から、「おっ!」と引きつけられましたから。
暖かい家のススメ★おすすめ度
★★★★★
テレビアニメ化決定、楽しみデス★
第5巻のあやかしは、隣り山の大池に現れた人魚・陣の中に現れ呪いをかけた額に傷の妖・家を狙ってやってくるカリメ
いつも以上に行動的な夏目でした
第17・18話では先祖が陰陽師で祖父の残した陣であやかしを見ることができる同級生の女の子・多岐透が登場します
祟りの条件で夏目もその標的に。さらに襲われたことで一時的にあやかしの姿が見えなくなってピンチに!
今まで見えることで嫌な思いもたくさんしてきたけど、見えなくなって初めて感じる寂しさ
元の姿になったニャンコ先生が見えない夏目に寄りそうシーン、ドキッとしました・・・寂しすぎます(涙)
夏目の事情を色々と知ってる彼女の存在がこれからどう絡んでくるのか気になりますね
第19話は夏目を引き取ってくれた藤原夫妻の旦那さん・藤原滋さんが登場
意外にもレイコと子供の頃に会っていたというエピソード
滋さんはすごくいい人でした(暖)
安定した生活の中で夏目の雰囲気が明るくなってきた気がして嬉しいかぎりです
久々の登場・田沼くんと花火を見るシーンがすごい良かった(好)
第16〜19話+特別編4が収録されています
山より大きいのから親指サイズまで色んなあやかしがいるのが素敵です(笑)
この先が楽しみ
おすすめ度 ★★★★★
いい感じで話が展開し始めています。アクティヴな話が多いですね。
女の子の友達もできて夏目君とどういう関係になっていくのか気になるところであります。
でも、他の少女漫画のように「恋愛路線」に走らず、
これまでのしっとりとした感じを最後まで維持していったら最高だと思いますね。
アニメ化するそうで、セルのニャンコ先生は見てみたいですが
緑川氏の書く絵のタッチや雰囲気がアニメになることで劣化しないことを祈ります。