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田園の憂鬱 (新潮文庫)

佐藤 春夫
おすすめ度:★★★★★
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デリケート
おすすめ度 ★★★★★

あまりに繊細。

ナイーヴでデリケートな世界。

ただそうゆう人間ってのは二律背反のごとく

夢想家だしスケールがでかかったりするんだよな。

佐藤春夫はまさにその典型。



自然の中で、現前する憂鬱
おすすめ度 ★★★★★

都会を離れた自然の美しさ、純粋さに交わりつつも、つねに「異質」なものとして現前する主人公の薄弱気味な精神。
物語の中で、主人公とその妻、そして二匹の飼い犬は奔放な自然の中での生活に溶け込み、満喫しているようにも見える。しかし、彼らはまったく異質で、そのことが「憂鬱」ですらある。
静かに流れていく時間と、少しずつ漏れ出していく狂気或いは憂鬱。しかし、それらは常に美しく静謐である。そして、色鮮やかな自然との対比が憂鬱を一層鮮烈なものとする。

現代人の孤独を理解する上でも、特に夏に読みたいお勧めの一冊



静謐の底、緑の叫び
おすすめ度 ★★★★★

本作品には筋らしきものがない、というのが一般の定説でありながら

その実は改稿を重ねた佐藤春夫の意図がしっかりと全体の中に息づいております。最初に象徴的に現れる薔薇、日々の経過の中で自然に忘れられてしまう薔薇、そして最後に病める薔薇として再度登場する薔薇・・・でもこの薔薇の比喩を通して読者は主人公である「彼」の静かな魂の遍歴を、ともに、叙情的にそしてある意味荒々しく味わうのです。当初、薔薇の育成を助けるために太陽光があたるように周囲の木々を切り取ってしまう描写は、おもいきって都会の生活を捨てて魂の療養に田舎にやってきた主人公に重ねられています。しかし主人公がすべての都会の喧騒から忘れられてしまうように、その薔薇も主人公から忘れられてしまいます。振り続ける雨・・・ドッペルゲンガー現象を暗示させる闇夜のもう一人の自分との遭遇、そして鎖に繋がれた彼の二匹の愛犬が、主人公の閉塞した精神とその世界のゆるやかな崩壊を、まるで通奏低音を効かせる静かなオーケストラの如く、流れ、音もなく読者の心に染み入ってくるさまは、ある種の静謐な暴力とでもいえるのではないでしょうか。最後に「彼」を襲い、翻弄する薔薇の象徴的な姿は、この作品にとどめをさす効果十分ともいえます。しかしながらこの作品が、それでもまだ青々しくもかつ、希望の光を湛えているのは、燃え立つような緑の底で狂う主人公の若さだとも思います。佐藤はこの青年に魂の崩壊という悲劇を与えながら、そこが都会のコンクリートジャングルでなく、自然の懐であったという場面を通じて、人間の、あるいは若さの無謀なまでの力を表現することに見事成功しているといえましょう。最近、活字が大きくなって大変読みやすくなっています。雨の降る土曜日の静かな午後などに、ぜひにご一読を。


うつくしい憂鬱
おすすめ度 ★★★★★

 独特な自然描写はすばらしいできばえですが、外界を写しているというよりは主人公の内面風景、心象描写というほうが良いでしょう。幻想描写もじつに濃密で、別世界に引き込まれます。憂鬱や退屈を描きつくしてはいるのだけれど、不思議なくらいに美しく、楽しめます。だからこの作品に出会って救われたような感じがする。



夏休みになると読みたくなる小説。
おすすめ度 ★★★★★

浪漫派文学の不朽の名作と言われている
この小説は、比喩の豊富さと正確さが、とにかく凄いです。
緻密に練られた文章は、三島の精緻さよりも、
もっとデリケートな感じです。
ストーリーらしいものも特になく、風や雨や火などの
描写が冴えわたるこの小説は、
タルコフスキーの映画にも共通する何かがあります。
何故か夏休みになると読みたくなる小説。


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