映画は1997年6月5日リリース。名誉ある(?)第18回ゴールデンラズベリー賞(ラジー賞)でWorst Reckless Disregard for Human Life and Public Property(直訳すれば「最悪人命・共有財産無謀無視賞」)を受賞している。確かに、どうみても正当防衛で執行猶予もなしに長い刑期を食らうところから、ちょっと無理はある。
そうは言っても個性派の俳優がもうメチャクチャをやっていて、それがどこかハリウッドらしい。凄く若いジョン・キューザックには会えるし、超クールな悪役のジョン・マルコビッチにも会える。ニコラス・ケイジはこの頃は完璧な肉体派で、今の枯れた演技とも違った楽しさがある。そういうトッピングがこの映画の無茶苦茶さと混ざり合って、そんなにキライになれない。
何しろラスト・シーンは破壊の連続である。『ハード・ロック・カフェ』のギター・フレットだけでもいくらするのだろうか・・・とかつまらないことまで考えてしまう。B級だけどかなり好きな映画だ。
面白いアクション映画だけど、役者の個性が活かせきれていないのがちょっと残念おすすめ度
★★★★☆
アクション・シーンは迫力ある場面が続き面白かった。特に飛行機の中継点での爆破シーンや銃撃戦からラストのラスベガスの着陸シーンまで息つく暇もない。開始早々ハイジャクされてしまう展開も良い。さすがはブラッカイマー、下手に人間ドラマを描こうとしない潔い姿勢は評価できる。
それでも役者はニコラス・ケイジにジョン・マルコビッチ、ジョン・キューザック、スティーブ・ブシェミ、ヴィング・レームズと個性的な面々をそろえている。マルコビッチの悪役はイーストウッドと共演の「シークレット・サービス」に並ぶ出来でした。ジョン・キューザックがデスクワーク畑っぽい人にしては強すぎだけど、この人なりの存在感で面白かった。だけどニコラス・ケイジは元軍人でかなり強い役なのに強そうに見えないのと、スティーブ・ブシェミがレクター博士のパロディで、ものものしく登場した割には出番がなかったのがちょっと残念で、もう少し役者の個性を活かした脚本にすれば傑作になったかも。
ヒゲでロンゲだけど頑張るニコラスおすすめ度
★★★★☆
結構良作でしたね。
特に気にするほどの矛盾点とかなくてスムーズに流れていく話。
凶悪な囚人たちの暴動に護送中の刑務官とか潜入捜査官もそこそこ頑張るが、
やはり歯が立たずハイジャックされてしまいます。
その囚人達の中の、熱血正義感キャメロン(ニコラス・ケイジ)が彼らを止め友達の命を助ける為、
てか家族の元に帰る為孤軍奮闘します。
なんか”ダイ・ハード”と似てますけど、あまり気にならないくらい楽しめました。
良作アクション☆4つ
コンエアー
おすすめ度 ★★★★☆
監督は、将軍の娘、トウムレイダーのサイモンウエスト、これが初作品です。主役は、体を鍛えたニコラスケイジ、良心を持つ正義感です。対する悪役は、ジョンマルコビッチ。そして連邦保安官が、アイデンティ、訣別の街に出ていたジョンキューザック。冒頭から人物像をシッカリと描き、アクション場面の連続となります。実際のラスベガスのハイストリートに不時着させるラストまで、これでもかと言うバイオレンスです。模型と実写を上手く合成させた迫力が圧倒的です。家族愛が、テーマになっています。マルコビッチと言う役者の曲者振りがこの映画を締めています。ハリウッドならではの娯楽大作です。
概要
妻を護るために殺人を犯したポー(ニコラス・ケイジ)は、8年の刑期を終え、愛する家族の元へ帰るべく連邦保安局の空輸機に乗ったところを、サイラス(ジョン・マルコヴィッチ)ら囚人グループたちにハイジャックされてしまう。ポーは外部の連邦保安官ラーキン(ジョン・キューザック)の協力を得ながら、サイラスらと壮絶な闘いを繰り広げていく。
空に陸にとド派手なアクションを繰り広げていくヴァイオレンス・アクション大作で、製作は見せ場の過剰連続映画ならお任せのジェリー・ブラッカイマー。監督のサイモン・ウエストは、これがデビュー作となった。クライマックスなどで蛇足な部分もあるが、囚人たちひとりひとりの面構えが個性的でよく、往年のロバート・アルドリッチ監督作品を彷彿させる部分もあり。キャストの魅力で光った佳作である。(的田也寸志)