『純和風ファンタジー映画』おすすめ度
★★★★★
映画を見る前まで、野村萬斎さんは「誰?その人」だった私ですが、この映画ですっかりファンになってしまいました。
陰陽師というのも、実はよく分かりませんでした。(九字は知ってましたが)
しかし『陰陽師』が映画化されるということで、原作や漫画が店頭に並ぶようになり、とりあえずは漫画から、と、手に取ったくらいです。
映画そのものはかなりツボでした。(大興奮!)
そして今見返してみると、当時は気が付かなかった台詞回しや演出が分かるようになり、改めて「ここはこういう意味があったんだ」と見ています。
一つの映画なのに4つも5つも事件が起こり、かつ、それが一つに繋がるという手法はとても面白いです。
私の一番のお気に入りはクライマックスの清明vs道尊の殺陣ですが、
清明がただ一度だけ泣くシーンも気に入っています。(2にも泣くシーンはなかったので)
あの 「お前だけは失いたくないのだ!」 という台詞が、
それまでの清明の人間関係を凝縮し、どのようなものだったのかを連想させてくれるからです。
何だかなぁ…おすすめ度
★★★☆☆
原作は好きです。ただ、腑に落ちない事がたくさん。まずCGのオンパレ。安っぽく見えて仕方ない。キャストも不満です。個人的には野村萬斎には京極堂を演じて欲しかった。狂言で培われた美しい立ち振る舞いを生かす事がこの作品では全く出来ないので。その他のキャストは…普通のドラマでは分からないけど、時代ものになると下手なのが丸わかり。でも真田広之は流石と言うべきか圧巻!彼がいなくては全滅するところです。
野村萬歳プロモ
おすすめ度 ★★★★★
何の世界観もできてないので、映画でそう言われればそうなのね、と容易く納得できた。原作読んでないと自由だ。
『帝都物語』なの?真田広之は加藤なの?それとも『エコエコアザラク』の菅野美穂か?ってダブりもあったけど、純愛と友情込みの怨霊呼び出し事件なので、分かりやすくていいでしょう。こんなもん?ってストーリーですが(バカにしてるのか俺は)
しかし、やはり映画は絵です。
野村萬歳サイコー。きれい〜。かっこいい〜。セクシー〜〜。
ってことで、いいんじゃないでしょうか。『陰陽師2』も作られるってことで、野村萬歳プロモと化してても許される(見込み)。
しかし、殺陣の下手さは『2』までに何とかして頂きたい。
真田広之のJAC魂とは比べ物にならない能楽師の立ち回りの美しくなさは、問題です。
概要
時は西暦794年、平安時代に突入したばかりの京の都。怨霊に取り憑かれた上官を救うべく、源博雅(伊藤英明)は陰陽師の阿倍晴明(野村萬斎)の元を訪れ、そこで運命的出会いを果たす。やがて、生まれたばかりの帝の子・敦平親王の身体に異変が起きるのだが…。
夢枕漠の人気小説を映画化したヒット作。滝田洋二郎監督は、職人的手腕を発揮しながらこの伝奇エンタテインメントに取り組んでいるが、原作者じきじきの熱い指名によって映画初主演を遂げた若手実力派狂言師・野村萬斎の気品と貫禄みなぎる名演が、この作品の最大の魅力といっても過言ではないほどの圧倒的力をみせつける。悪役・道尊を熱演する真田広之との対決シーンの迫力も、このふたりの演技力あればこそだろう。(的田也寸志)