それをさしおいても、とても心温まるお話です。話のヤマ場は、ネズミコックさんの作る料理が、激辛口で不当なまでに辛らつな料理批評家の心を動かせるか、というところにありますが、彼の作った料理を食べた瞬間に批評家が思い出すシーンがほろりとさせられるようなもので、ぐっときます。
迫力はないが、しみじみとして暖かいおすすめ度
★★★★★
商品説明にもあるように、まさに「ピクサーマジック」です。
のらネズミが一流シェフに憧れて、街の冴えない青年と協力しながら
夢を実現していくというストーリーなんですが、
ニモやモンスターインクとは違う、何かしみじみと暖かさが伝わる作品でした。
正直、最初は期待はしていなくて、子どもとレンタルで見ましたが
想像以上によい作品でしたよ。
いつもながらキャラクター達の表情が本当にすばらしいです。
そして匂いが伝わってくるようなおいしそうな料理には感心しましたね。
「レミーのレストランへ行きたい」とつい思うほどでした。
あの傲慢だった料理評論家の最後の言葉には感動しました。
この最後の展開がこの作品のいいところだと思います。
実写では出来ない、夢のある楽しくてすてきな娯楽映画に感謝です。
ラタトゥイユが食べたくなります♪おすすめ度
★★★★★
映画館で観たときは、正直「まぁまぁかな」という程度の評価だったのですが、DVDで繰り返しみるうちにいつしか大切な作品となりました。じっくり観てみると、いろいろなメッセージが隠されている作品だとわかります。(映画は吹き替え版でみてしまったのですが、英語版のほうが圧倒的にイイです!)ラタトゥイユは好きな料理ではありませんが、レミーのつくるラタトゥイユのおいしそうなこと! いちばん印象に残ったシーンでしたが、原題が「ラタトゥイユ」と知って納得。自分にとってのラタトゥイユ〜ソウルフードって何かなぁと、久しぶりに実家のご飯が食べたくなりました。
キモカワならぬ、キモウマムービー
おすすめ度 ★★★★★
面白かった!さすが、ピクサーのアニメーション映画でした!
ストーリーは、鼻がよく効いて、人間のような料理が大好きなネズミのレミーは、あるきっかけで、家族と離れ離れになってしまい、ひょんなことから、自分が敬愛するシェフが作った一流レストランで、こっそり、働くことになる。彼が作ったというか味付けする料理が話題になり、シェフが亡くなったあとは、斜陽だった店が、どんどん、話題になってくる。そして。。。
まず、ねずみが料理することというファンタジー。いわゆる、きもかわ?この発想は、すごいのですが、どこまでいっても、気持ち悪い。でも、面白い。
自分の特性というか、天性に好きなものに邁進するという、パワーが、ただ、すごい。こういうテーマは、とても好きですし、この発想には、ただ脱帽。でも、やっぱり、気持ち悪いのです。
主人公の動物が、ねずみじゃなかったら。。。とも思いますが、やはり、ねずみのインパクトに勝るものは、ないでしょう。考えぬいて、ねずみ。ピクサーは自由です!
概要
ピクサーアニメが初めて人間を主人公にしたのが『Mr.インクレディブル』だったが、そのブラッド・バード監督による本作は、ネズミと人間、両方のキャラクターにたっぷり愛情が注がれた逸品になった。フランスの片田舎に住むレミーが、天才的な味覚&嗅覚を持つグルメなネズミという設定がユニーク。あこがれのレストラン「グストー」があるパリに着いた彼が、そのレストランの見習いシェフであるリングイニに協力し、舌の肥えた客も驚かせるメニューを作ってしまう。いくらアニメとは言え、あまりに突拍子のない展開なのだが、ここにピクサーマジックが加わると万人共感のドラマに変貌するのだ。
そのマジックのひとつが、食材や料理。CGアニメなのに実写以上に食欲をそそる映像になっているのは驚くばかり。実物ではなく、おいしく見える「料理写真」を基にしたのが、ピクサーの妙案だ。そしてネズミが人間を“操縦して”料理をさせるシーンなど、アニメならではの笑えるアクションを配したところが、バード監督の真骨頂。映像とともに物語も躍動していく。これ以前のピクサーアニメは、大人が子ども心に戻ってワクワクしたものだが、エッフェル塔がきらめく夜景などパリのロマンチックな風景が挿入されることで、本作は大人のままで感情移入できる点が多い。これもピクサーのマジックである。(斉藤博昭)