美しい音で懐かしい曲が蘇ってきましたおすすめ度
★★★★★
さだまさしの持ち味は、短篇小説のような味わいを持つ詩と伸びやかな高音をいかすメロディと温かい人柄がでているハーモニーの三位一体となった曲の完成度にあります。デビュー30年を経過してなお、第一線で活躍しており、他には聴くことのできない個性の輝きを、このような懐かしい曲とリマスター盤で再会することで、あらためて感じました。
「北の国から 遥かなる大地より‾蛍のテーマ」のヴォーカリーゼを聴くだけでドラマの情景が浮かびます。倉本聰作品は素晴らしいですが、それを象徴するようなテーマソングだと思います。さだの弾くギターのアルペジオと温かい雰囲気をのせたヴォーカリーゼだけの構成で、歌詞はありませんが、それがまたドラマの導入曲として最適だったのでしょうね。
「案山子」はいつ聴いてもいいですね。♪元気でいるか 街には慣れたか 友達出来たか 寂しかないか お金はあるか 今度いつ帰る・・・・♪という簡潔なフレーズに温かいメッセージが一杯詰まっています。
故郷から遠く離れた街に行き、慣れない都会の暮らしを気遣う親兄弟の思いは、まさしく不変的な情愛そのものです。ここに描かれた心情は、作られてから30年ほど経ちましたが、時代を超えて強いメッセージとなって伝わってきます。
「関白宣言」「関白失脚」「親父の一番長い日」の一連の作品には、彼のユーモアと愛情表現がたっぷりと詰まっています。他では聴くことのできない曲ばかりです。勿論、「雨やどり」「秋桜」「精霊流し」「無縁坂」というどれをとって代表曲のどれもが名曲揃いです。素晴らしい30周年のアルバムだと思いました。
あのころとは違う聴き方おすすめ度
★★★★☆
さだ氏がラジオで全盛を極めたころにちょうど中学生くらいだった。そのころの曲が中心で懐かしく聞いた。リマスターされているせいもあるが、オッサンになった耳にはあの頃ラジオで聞いた以上に瑞々しく心に響いた。
素晴らしい音質の向上と素晴らしい音楽
おすすめ度 ★★★★★
「リマスターされたんだから、買っておこうか。」ぐらいの気持ちで購入した。でも聴いてみてびっくり。声は生き生きとして、あたたかい生ギター、包み込むようなストリング、ライブ録音の曲は実際に会場で聴いているよう。全ての音が粒立っています。最初は全く違う録音なんじゃないかと疑いました。いやこれはすごい。今までのベスト(曲目は同じなんですが)を持っている方も買って損はないです。
たぶん、オーディオセットが充実しているほど、感動も何倍にもなって返ってくるんでしょうけど、うちのミニコンポでも充分実感できました。あの拓郎さんがほめた「雨やどり」ももちろん収録。是非一家に一枚、です!