カッコーの巣の上で
復活したカリガリに絶望した人には是非聞いてほしい1枚。
3曲全て良い。そしてどれもがカリガリを匂わす楽曲で、発売後
しばらくカッコーの存在を知らなかった自分にがっかりです。
Voはメトロノームのシャラク、確かに秀仁が歌った方が良いかも
しれないけれど、確実にシャラクの良さも感じられ青の作る曲に自然と馴染んでます。
カリガリの今後よりカッコーの今後が気になります。何度も何度も聴いてしまう。。。
One Flew Over The Cuckoo's Nest: Original Soundtrack
わるくはないんですが、こんなんだったっけ?って感じがしました(サントラに
はありがちですが)。
日本版には入ってないっぽいジングルベルが入ってるのはいいですね。
エンディングテーマも少し違う感じがしましたし、最後に大男が走って森に消え
ていく時の力強い音楽も入ってませんでした。
と、思ったんですが、最後のエンディンテーマがそうみたいです。あと、愛の
行為とEDの間にジングルベルが入ってるのは流れをぶった切ってますけど、
こっちの方がオリジナルなんでしょうか? 映画のエンディングはどれ?
とちょっとよくわからないんですが、このCDが編集されてるんでなくて、映画
の方が楽曲をパッチワークしてるので「こんなんだっけ?」となったのかも。
でも、森の中でだんだん朝を迎えるような曲が入っていて、目を見張る表現力
でびっくりしました。表現というより実際森の中で座りこんでるみたいです。
全体的に独特な音楽勘で、こればっかりリピートしてしばらくすると他の音楽
がうるさくかんじてしまうほどで、なんだか自然な人間の鈍くささとかも保ち
ながら、精密でfantastischな表現をこなしていくすばらしいアルバムです。
カッコーの巣の上で [DVD]
この映画と、フェリーニの「道」ほど感動した映画はありません。
主人公マクマーフィが訴えていることは、
「自分の人生を他人に決められるのではなく、自分の意思で生きるということ」
「自分に自信を持て!ということ」
ある日、刑務所からふとした理由で精神病院に移ったマクマーフィ。
精神病院の患者たちは、ちょっとねじが外れたような連中だが
頑張れば社会復帰が出来そうな人間ばかり。
マクマーフィの眼にはそう映った。
しかし、彼らは、あえて病院に居続けることを良しとしていた。
婦長や病院側のいいなりになって、退屈な毎日を過ごすことを良しとしていた。
患者たちは自信を失っていた。
社会復帰するよりも、管理される方が楽に生きていける
自分で考えずに、他人に身を任せた方がわずらわしさを回避できる。
そんなみんなの姿がマクマーフィには腹立たしかった!
「なんでお前たち、こんな酷いところに自分からすすんで入っているんだ!?」
「お前たち、街を歩いてる連中と変わらないぜ!」
「俺は今日ワールドシリーズが観たい!だから日課を変えて欲しい!!
自分のやりたいことは自分で決めるんだ!!」
「少なくとも俺は挑戦したぜ!いくじなし野郎共!!」
マクマーフィの大胆な行動・意見に、次第に患者たちは注目し、
行動を共にするようになる。
日課に逆らい、テレビを観てみんなで大はしゃぎをし
病院を抜け出し、釣りに行って楽しみ
バスケットの試合ではチーフが大活躍し、みんなで喜び合い、、
そう、患者たちは「自分のやりたいことをやる楽しさ・自由」に
目覚めていくのだ。
権力側(病院側)はそれを抑えつけようとする。
しかし、一度自由に目覚めた患者たちを、病院側はなかなか抑えられなくなる
しかして、権力側(病院側)は中心者(マクマーフィ)を攻撃し始める、、、
この映画が描いてるテーマは、ある意味エーリヒ・フロムの「自由からの逃走」
であり、それは、我々の日常社会にも警告を発しているものである。
快楽や便利さなどに慣らされて、権力側に管理されること・搾取されることに
気が付かず、怒ることを忘れてしまっている日本人。
自分で考えるよりも、回りの意見、上からの指示に黙って従うという習慣。
自分に自信が持てずに、どうせ自分なんか、という気持ちで生きている人々。
そういう我々の身の回りにある社会生活にも警告を発している作品、と見ることも出来る。
ちなみに、作品全体は比較的コミカルに進むので、テーマは重いですが、
暗い映画ではなく、最後まで楽しく見れます。
マクマーフィの意思を引き継いだチーフが脱出を図るラストシーンは何度観ても感動的!!
「生きることの喜び」に目覚めた人々の姿を描いた、感動と笑いがいっぱいの、名作中の名作です!!
カッコウはコンピュータに卵を産む〈上〉
…十数年前の話になってしまうのですねえ。月日のたつのは早いものだ。
この間、書庫から引っ張り出して十数年振りに読み返してみて始めてこの小説の面白さを知った。それは既に私がPCのネットの世界に深く入っているから始めて分る面白さだ。買った十数年前当初は私はPCすら所有してなかったので面白さが理解できよう筈も無い。
ネットユーザー、PS好き、システム管理者、サーバー管理者なら絶対に必読書。自分の家の、会社のPCのセキュリティ状況が薄ら怖くなります(笑)
その意味で非常に価値がある。
上巻下巻合わせて読破して下さい。
★五つ。