やめないよ (新潮新書)
昨日(2011年3月29日)のチャリティーマッチでのゴールに感動し、今日さっそく、近所の本屋に買いに走って、一気に読み終えました。
この本に収録されている原稿が書かれた五年間(2006〜2010)、三浦選手と、その所属チームである横浜FCは、好調の時期よりも、どちらかというと結果の出ない、苦しい時期の方が多かったはずです。しかし、本書から聞こえてくる三浦選手の声は、おどろくほどいつも落ち着いている。サッカー界のために、あるいはもっと広く、社会のために、自分の意見をはっきりと書きはするけれど、それに反対するような意見をも無下に否定するわけではなく、必ずその存在を認めながら理解を示している……。その思考の優れたバランス感覚。折節の出来事に触発されて書かれた時事的な記事も多いのに、随所に「叡智」と呼びたくなるような至言がきらめいています。
昨日のゴールは、飛び出しからボールめがけてのダッシュ、キーパーの脇をするりと抜けてゆく右足でのシュートまで、圧巻の一言でしたが、日頃からこれほど真摯に努力し、サッカーに取り組んでいるからこそ、大舞台であれほど見事なプレイができるんだなと、本書を読んで感じ入った次第です。
フットボールサミット第4回 カズはなぜ愛されるのか? ―いままで語られなかった「三浦知良」論―
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読んでいるうちに、Jリーグ開幕前後のサッカー人気が急速に高まったころの、サッカーに関するいろいろな出来事が思い出されたが、驚くことに、そういえばこんなことやあんなことがあったというようないろいろな出来事が、実はカズのお父さんによって仕掛けられた事が非常に多いという事実、ってあんまり内容バラしちゃうのはよくないが。
あと本文から引用
「彼が第二の母国ブラジルで行われるワールドカップに出場することになれば、日本中が大騒ぎになるだろう。しかし、それ以上にブラジルをはじめ世界各国で大きな話題となる。彼の豊富な経験は、若い選手たちに計り知れないプラスをもたらす。・・・でも、カズには、世界中でカズだけには、その贈り物を受けとる資格がある。なぜなら、これまで彼は日本サッカー界に対してそれを上回る贈り物を与えてきたからだ」
サッカースカウティングレポート 超一流の分析
これまで、サッカーの試合を見ていてもただなんとなくボールの流れを見ているだけで、実際に今何がコート上で行われているのかがよく分かっていませんでした。しかし、もうすぐW杯ということもあり「サッカーのことがもっと知りたい!」 と思い切って買ってみた所これが大正解!
選手のポジションや動きに意味を見いだすことができるようになり(と、思う)今までよく分からなかった試合の流れがなんとなくですが分かるようになりました!
ワールドカップ観戦はこの本を横に置いて楽しもうと思います。