「ボーンアルティメイタム」との繋がりおすすめ度
★★★★★
最後のパメラ・ランディとの会話は3部目に繋がる。
『?』と思われる方はそれが正しい答えです。これは3部目を見ないとわからないですからね。
“ボーンアルティメイタム”を観た方はお気付きかと思いますが、本作の最後のシーンに『あっ』と思われたでしょうね。
私自身は意外性に一つの感動を覚えました。今思うと、すごく丁寧に作られた作品だったんだなぁ、と改めて感心しました。
本作の見所は特にカーチェイス(私個人はこちらの方が好きです。)そして、アクションに人間味あるストーリーですね。結局、全部かな。
お薦めしますが、まずは第一作目からが絶対条件になります。
復讐の旅から・・・おすすめ度
★★★★★
前作で得た恋人を目の前で殺されたボーン。復讐の旅へ出かけるが・・・。
M・デイモンのあたり役”ジェイソン・ボーン”が監督・ジャーナリスト出身のポール・グリーングラス(イギリス情報部の内幕を暴いた著書「スパイ・キャッチャー」はイギリスでは発禁処分をうけている)によって、さらに面白くなっている。
原作は「暗殺者」「殺戮のオデッセイ」「最後の暗殺者」と三部作になっているが、作を重ねるごとに冗漫になっていき、「暗殺者」以外はつまらなかったと覚えている(なんせ20年ほど前に読んだから・・・)が、映画では面白くなっており、スパイ映画の本家本元「007カジノロワイヤル」のテイストも変えたのではないかと私はにらんでいる。
「ボーン・アイデンティティ」ではボーンの自己確認の旅を描き、「ボーン・スプレーマシー」では復讐から贖罪の旅を描き、次作「ボーン・アルティメイタム」ではどんな旅を描くのか?
楽しみです!
緊迫感満点 迫力満点おすすめ度
★★★★★
ゴア、ベルリン、モスクワ、迫真の展開。
世界は狭い。
寡黙なマット・デイモンは、迫力、魅力タップリ。
そして、人間味タップリ。
CIAの女性諜報員パメラ・ランディは、迫真の演技。
内部犯罪を追求する姿は、心地良い。
ロシアが、ヒールの王者から、脱落したのも、時代の象徴か。
スピードと緊迫感おすすめ度
★★★★☆
1作目よりストーリー全体のスピードがアップし、それにより追う者と追われる者の緊迫感がよく出ています。ただ、どうしても納得いかない部分はボーンを犯人とした指紋ですが素人でさえ指紋を残しそうにないのに訓練されたプロがあんな単純なミスをするとは思えないのにすぐに気付かない、後半でこれに関する疑問に対するシーンはあるが1人しか気付かず遅すぎる ので星一つマイナスです。
一切の無駄を排した硬質のアクション。
おすすめ度 ★★★★★
元CIAの主人公ボーン(マット・デイモン)の等身大のアクションは特筆物です。この作品に比べたら007シリーズなんか子供騙し。リアルな国際情報活動というアンダーグラウンドな世界を生き抜くため、その知恵と知識、機転と技術を総動員する主人公の行動が、皮膚感覚でノンフィクション調に撮られた映像で伝わってきます。監督はアイリッシュの悲劇Bloody Sundayを撮った英国人監督ポール・グリーングラス。一切の無駄を排した硬質のシリアスな作品になっています。
主人公を狙うのがロシア秘密警察官キリル(カール・アーバン)。冷静沈着、冷酷で正にキリングマシーン。殿堂入り暗殺者「ジャッカルの日」のエドワード・フォックスを彷佛とする暗殺者を演じます。
ボーンは背も低いし、特別ハンサムでもない、一見普通の人物であり、ファンシーな秘密諜報器機もかっこいい車も無縁。それだけに一層現実味が有ります。そして暗殺者だった、という心の闇を抱え、そんな過去や現実から抜け出したいと願う1人の生身の人間でもあります。上質アクション映画好きにはお勧め!正直今どきスパイアクションなんて・・・なんて敬遠してしまう人にも、お勧めかも。いわゆるハリウッドエンターテイメントとも一風違うアクション映画です。
概要
マット・デイモンが記憶をなくした元CIAのエージェントを演じる、シリーズ第2弾。前作で自分の素性に感づいた主人公のボーンは、恋人とインドに潜んでいたが、何者かに追われ、恋人が命を落としてしまう。自分が、ベルリンで起きた殺人事件の容疑者とされていると知った彼は、自らCIAを挑発するかのようにイタリアからドイツへと向かう。
CIA時代の記憶は戻らないが、殺人兵器として訓練された本能は忘れていないボーン。その肉体技は前作以上にキレを増したようで、容疑者として拘留された部屋からの脱出劇など目にも止まらぬ早業に息をのむ。監督は1作目と交代したが、このシリーズの持ち味である、見ごたえのあるアクションは受け継がれた。とくにモスクワでのカーチェイス(撮影はドイツのポツダム)は、至近距離のカメラも多用され、臨場感とスピード感が並大抵ではない。主演のデイモンは、日本では好き嫌いに分かれるタイプの俳優だが、一見、アクションが苦手なイメージの彼が超人的なスパイを演じることで、観客は無意識のうちに共感度を高めていると思う。このシリーズ、観ないで済ますのにはもったいない本格派のスパイ・アクションである。(斉藤博昭)