グリーグ:ペール・ギュント(全曲)
『ペール・ギュント』の「全曲版」といっても、バルビローリ盤やブロムシュテット盤のように実際には「全曲版からの抜粋」でしかないものが多いが、このCDは、通常省かれてしまう幕開け直後のハルダンゲル・フィドルによるノルウェー民謡まで含んだ本当の「全曲版」=「全曲盤」であることが何よりも魅力。演奏も、歌手陣の歌も、聴きだしたらつい最後まで聴いてしまうぐらい良い。音楽と物語に引き込まれながら聴いていると、よくある組曲版ではわからない魅力がたっぷりあり、『ペール・ギュント』に関しては現時点ではこのCDを持っていれば、他の組曲版や中途半端な「全曲版」はいらないだろう。2007年がグリーグ没後100年ということで、これに『ベルグリオット』を加えた『グリーグ:劇音楽全集』というのも発売された。『ベルグリオット』だけ別に購入しようとすると、現在では入手困難かもしれないので、どちらを選ぶかはその人の判断しだいだろう。
哀の調べ~風の盆の里より
先祖代々の胡弓奏者の家に生まれ、幼い頃から胡弓奏者の祖父の影響を受け見よう見まねで始めた胡弓。
現在では彼女の演奏だけを聞きに訪れる人も後を絶ちません。
ファンの方の中には、彼女がいなければ本当の「風の盆」では無い。
と言われるほどのカリスマ的魅力も兼ね備えています。
300年の歴史と胡弓の新しい可能性を秘めたCDに仕上がっていると思います。
彼女の魅力と胡弓の素晴らしさに触れてみてください。