奥浩哉短編集 黒 2 (奥浩哉短編集) (ヤングジャンプコミックス)
ここに在るのが、奥浩哉の中で最も印象の強い作品群かもしれない。
収録作
「黒」正しくあろうとしたのに職を妻を最愛の息子を、ついには人間であることすら失い、なにもしてくれない残酷な天使に導かれて(いや、導いてもくれないか。割と見てるだけかも)不条理な迫害を受け続ける男のグロテスクで壮絶な戦い。むごさの中に灯る最後の明かりは胸に刺さった。うまいなぁ。
「へん」「変」のリメイク。SEXしたらなんか感染して女になっちゃいました。誰かにうつしたら治るかも(この場合は他の男とSEXして)という話。
「宿」かわいい女の子型の宇宙人に寄生されたオタクの男の子がいじめにめげず動画を描き、女の子の命を守るためにがんばる話。
「変」どっかに揺れる乳首の残像をトーンで表現したのはこの作品が最初だって作者が描いてたような・・・そ、そうなんですか(としか)作品の意味を変えてしまう最後の1ページは最初の単行本版にはついていなかったかも。
「観察日記」中学二年生の主人公のつける観察日記。観察の対象は押し入れの中に閉じ込めてある、誘拐して輪姦した同じクラスの女の子。実際に拉致だの監禁だの暴行だのが頻発している現実、それを一番醜い姿で濃縮したような毒のような一篇。でもね、作品として見ると×××で××××を××××るクライマックスと、エンディングは胸の悪くなるおもしろさ。
読むなら根性入れてどうぞ。
奥浩哉短編集 赤 1 (奥浩哉短編集) (ヤングジャンプコミックス)
奥先生の作品の中で、一番好きなのがHENです。
赤には、HENの読み切りが収録されてますが、これを読んでから
単行本をそろえるというのもアリですね。
HENは余分な部分を一切そぎおとした、かなりピュアな恋愛ものです。
百合作品なので、舞himeのシズナツとかが好きなら間違いなくストライクかと…
あと、当時最終話を読んで、まったく幕をひかずにそのまま終わらせたテクニックが
凄いなと思ったのでした。
ドラえもん等の長寿番組を傷つけることなく終わらせるには、
ああいった終わらせかたしかないんじゃないかと思ったりしてます。
GANTZ BOX 1 [DVD]
親父が劇場版を見に行ったのをきっかけに、小学生の頃トラウマになったGANTZに再チャレンジ。とても面白かったのでアニメも見てみることにしました。 ただし感想はイマイチというのが正直なところ。テンポが良くないですよね。グダグダのダラダラで苛々しました。漫画ではあんなに魅力的だったキャラクターも、アニメだとダメです。とろいというか、リアリティが無いんですよ。目の前で人が沢山死んでるのに、そのリアクションは何?その間は何?って感じが延々と続きます。 ただ後半に進むにつれて徐々に改善してきてそれなりに楽しめたのでリメイクして欲しいです。