あめふらし
人の心は、ひとの魂は強くふかいもの。少しの事では決してそこなわれることはない。ひとが人である以上だれにも奪う事の出来ない尊いもの。それを思い起こさせてくれる、そんな美しい魂をうたった本。何時の世にもそれはひとの心に深くつきささり涙をさそう。「あめふらし」の少しづつ少しづつ変化して行く様子がかわいい。たいせつに、一心に育てたであろう樹がたわわにおおきな、みごとな実をつけたとき「あめふらし」はどんなにかしあわせだったことだろう。読む人が「あめふらし」とともにそれを感じる事ができ、ふたたび快い世界へ導かれる事だろう。
あめふらし
読み進めるごとに、実写化したら面白そうだな!とは思いながらも…。
原作の独特な世界観が空回りして、ちゃちな映像になりそうな予想もつく。
現代版日本むかし話のようなレトロで妖艶な世界観がゆらりと醸し出されていて引き込まれます。
夢で逢えたら
Vo.葛西が歌う「いらだち」というか「衝動」のようなもの、
5人なのにカルテットのバンドが紡ぎ出す、どこか懐かしい曲の世界が彼らの魅力。
01. 雨ふらしカルテットのテーマ#1
02. 夢で逢えたら
03. アレコレ
04. 枯れた葉っぱ
05. 黄昏の唄
06. 時計じかけ
07. in the window
08. また明日
あめふらし (文春文庫)
一話完結のオムニバス…といっていいのかな? キーワードは蛇と魂。うーん、なんとも象徴的でしょう? 蛇といえばユングの象徴学では…アレですから。
主人公は市村岬くん…でいいのかな? なにもかもご承知の橘河=「あめふらし」と、彼と不思議な養子縁組をしている仲村に、毎回毎回振り回されている彼ですが。時系列で言えば、最後の短編「雨宿」→最初の短編「空蝉」→以下順…という感じなのでしょうが。
話はといえば…ううん、掴みどころがないというか…「わかった!」と思った瞬間、次の章でやっぱり訳がわからなくなったり。
どうも人外のモノたちや、魂を飛ばした人たちがさすらい…あめふらしの元にやってくる、という話なんですが。
この人たち、実は「よろず春夏冬中」(文芸春秋)の中にも出てきますよね? 「雨師」という短編の中に。
こちらの短編集も一話完結の話ですが、それぞれの話は独立していますし、幻想色も薄いですから…読みやすいかな? ただ、ボーイズ色は強いので、ご注意を(笑)。