若き芸術家たちへ - ねがいは「普通」 (中公文庫)
芸術といえば音楽と絵画。それくらいしか思い浮かばず、彫刻ってどうやって鑑賞するものなのかまったくわかりませんでした。そこに込められた作者の想いの深さ、物を観察する目の確かさ、そういったことを理解してから眺めてみると、私にとってただの塊だったものが全く違って見えるようになりました。この本をきっかけに、展覧会へも足を運ぶようになりました。
(追記)
佐藤忠良さんが2011年3月30日にお亡くなりになったと知り、寂しい気持ちでいっぱいです。ご冥福を心よりお祈りいたします。
科学忍者隊ガッチャマンII COMPLETE DVD-BOX
壮大な105話という大河ドラマ並の近未来SF作品であった名作「科学忍者隊ガッチャマン」が終了し、ファンやメディアなどから続編を作って欲しいとの要望に答え、きっかり4年後に放映されたのがこの「科学忍者隊ガッチャマン2」という作品です。
個人的に「科学忍者隊ガッチャマン」は105話で終っていますが、既に32年前の作品なので「2」に対し目くじらを立てずに見れるようになりましたが、やはり第1作には勝てないなぁ〜と思えるところが多々あります。
まずメカニックの面ですがニューゴッドフェニックス等、Gメカが近未来的で洗練されたデザインから芸術とは程遠い機首に鳥の顔をあしらった単なる濃いデザインとなり魅力が半減したのと、ゴッドフェニックス母機であるG−5号機等、大型機の操縦に長けていた「みみずくの竜」のパート1での木目細かな設定がパート2で生かされていない(やっぱり竜個人のメカだったらホーンドタンクなんかじゃなくニューゴッドフェニックス本体がG−5号機で良かった)、更に各メカの偽装が無い等(忍者隊はほとんどGタウンに住んでるから各メカの偽装は必要無いかもしれないが・・)、残念でした。
更に脚本ですが、前作の最終回で瀕死状態のまま行方不明と思われたジョーが元ギャラクターの医学者の手術によって復活したストーリーの為、ジョーが主役となってしまい偏った内容だったのが少し残念だったが、前作で忍者隊1人1人の過去を描ききってしまった為こういったストーリーになったのは致し方ないのかもと今では思います。
演出については前作を凌ぐようなところは無く、面白いところでは、第23話『北極に消えた愛』で報道陣が周りにいるにも関わらずケンがバードスタイルの状態で中学生時の恩師(シモムラ先生)に「ワシオ・ケンです、シモムラ先生気をつけて・・・」と言って冒険家となった恩師を見送る際、恩師もバードスタイルのケンに対し「君は今、国際科学技術庁で働いているそうだね・・・」と申し向けるシーン等、変な所もあるので、なんだかなぁ〜〜と思ってしまいます(正体バレバレじゃないかぁ〜、ケンが私服であったら別に悪くないシーンなのだが・・・たぶん演出側と作画側との連携不足によるミスと思われる)。
後、音楽(劇中のBGM)についてはバリエーション不足(曲の種類が少ない)だったのと「これ!」といった名曲(前作でのボブ佐久間の音楽が秀逸であった為比較してしまう)が無かった。
そして全体的に作画のバラツキ(作画の良い時と悪い時の差がある)があったのがガッカリでしたね。
この「科学忍者隊ガッチャマン2」という作品!前作のスタッフを集めるのに苦労したそうですが、正に新旧スタッフにより苦労した感が映像に出ていると思いますので今こそこのDVDでそこらを確かめて見るのもオツなものかと思います。
木 (こどものとも傑作集)
いっぽんの木をじっと見たことがありますか?
木はいろいろなことを語りかけてくれるのです。
彫刻家、佐藤忠良が描く木への賛歌。
おおきな木は
なにを かんがえているのかな
おおきな木を
えに かくと
おおきな木は
いろいろ はなしてくれる
鉛筆で描かれた木。
見上げるほど大きくて、
ごつごつしている木。
地面からはみだしている根っこ。
今、心が傷つき、痛んでいるときに読んだら、
なんだか ふわ〜っと大きな木に包まれているような。
芽ぶきの春にむけて、
再生の春にむけて、
4ページをつかった
“うっひゃあっ”のように
たくましくなれますように。