さりげない夜
下田逸郎さんという方、「夜霧よ今夜もありがとう」を創ったあの浜口庫之助さんのお弟子さんだったわけですから歌は当然うまいです。また、言葉をよく知っていますね。詩にも味わいがあります。語尾をきれいに歌う方です。わたしがはじめてこの方を知ったのは、「セクシー」をラジオで聞いたときです。当時、女性歌手がこの曲を歌っていたのですが、下田さんが歌うと違いますよね。鳥肌です。そんなもんじゃない」とか「さりげない夜」とか「40すぎて」とかいいですよ〜。このアルバム名曲ばかりです。
GOLDEN J-POP/THE BEST 下田逸郎
正直言いまして下田逸郎の曲をよく知っている訳ではありません。
知らない曲の方が圧倒的に多いです。
ただ以前よりずっと気になっていた「踊り子」を聴きたくて
このアルバムを購入しました。
本当に久々に触れた下田逸郎のボーカルとギターですが
「踊り子」と「セクシィ」は文句なく良かったです。
そしてそれ以外の曲も彼の世界が一貫していて
通して聴くと実に落ち着きます。
「酒とりっぷ」LIVEバージョンとは言え、実にフォークっぽい(笑)
歌も歌うのだなぁと微笑んでしまいました。
十六歳の戦争 [DVD]
豊川海軍工廠の大爆撃が長崎と広島の原爆の間にあって意外とクローズアップされていないという事実は今回はじめて知りました。
その豊川が舞台です。そのため自治体などの協力体制もあり、爆撃や慰霊祭のシーンはかなり迫力があります。
また主役のふたり、秋吉久美子さんはこの映画が初主役で初ヌードらしい。下田さんは東京キッドブラザースの「黄金バット」などのミュージカルの音楽担当してましたね。この映画でも音楽担当です。
この上映まで長い期間かかったというのは映画をみればわかると思います。自治体の趣旨とちょっと違ったものになっていたのでしょう。しかし主人公の母が乗り移ってどうしても会いたい人に会う、という設定を「能」の形そのままに再現しました。最初と最後が対になっていると思います。魂はその人のことを思い出してくれる人がいるだけで永遠に不滅なんですね。素晴らしい。