茶懐石に学ぶ日日の料理
長年、茶道をしていて茶懐石は本当においしいと思っていましたが、普段にもこのおいしさを楽しみたいと思っていたところ、
この本に出会いました。懐石料理はとくに、素材が本来もつよさを引き出すような調理法をするものが多いので
ちょっとしたこつやポイントを知ることでぐっとおいしくなるのですが、美しい写真と共に丁寧に解説されたこの本は
読み物としても、とても楽しいものです。
著者はさすがに武者小路千家の家元家の出身とあって、
茶懐石のルールを守りつつ、季節感あふれる献立、美しい器、又、普段のおもてなしでも応用できるように
テーブルの上でのコーディネートもみせています。
和食が世界で一番おいしいと思う私としては この本をみるとやはり、日本人でいてよかったと思うのです!
ホントは知らない日本料理の常識・非常識―マナー、器、サービス、経営、周辺文化のこと、etc.
料亭菊乃井のご主人が、いろんな人に向けて日本人(というか常識のある大人?)としてのたしなみを思い出させてくれる、エッセイ仕立てのノウハウ本です。1項目が短いので、楽しみながらどんどん読めます。料理だけでなく、建築、器、マナー、果ては経営に至るまで筋の通った、多岐にわたる知識と経験に裏付けられた情報が満載です。普通はそれぞれ別の本を見なければ知ることがなかったことや、たしなみとして知っているべきで、本には載っていないようなこと(心付けに関することとか)がポイントを絞って書いてあります。スパスパと歯切れの良い語り口で、嫌みがないのは大将の裏表のない人柄のためだろう、と読みながらにこにこしていました。
柴田書店さん、というと本格派プロ向け料理本を出しているところだと思っていましたが、こういう身近な本も出していらっしゃるのかとうれしくなりました。
日本料理秘伝帳―献立必携
料理人による料理人のための究極の書。
知りたいことがいつでも引ける便利さと、充実した内容を合わせ持つ本が
欲しい。そんなご要望に応えるべく編纂された本書は、著者の野崎氏自身が
長年求めていた書でもある。
料理編には、困った時の献立のヒントになる料理の作り方が満載。
うろ覚えだった煮汁やつゆ、たれの割合、和え衣の作り方などもさっと確認
できる。また数頁おきにメモ欄を設け、書き込みを可能にした。
基礎知識編には料理に関する用語をはじめ、料理人が知っておくべき知識を
掲載。