森敦との対話
世間的には無名のインディーズ作家でありながら、小島信夫や三好徹などの「小説の師」として彼らの原稿に手を入れていた無名時代の森敦。倒産仕掛けの印刷会社に勤めながら、全く自らの作品を書こうとしない森を叱咤激励し、校正までも手伝った弟子&養女による「月山」誕生までの秘話。
凄まじく世間からズレまくった森夫妻を支え続けたその姿は、苦行の趣きすら読む者に与える。それにしても、作品もそうだが一人の人間としても、森敦という作家には謎めいた魅力がある。そうした彼の魅力を味わうには、著者が主催する森敦の公式ホームページも助けになるだろう。
未読の方はまず「月山」を読んでいただき、その後にこの本を読むことをオススメします。
月山
かねてから六十里越街道に沿って行ってみたかったのが、この6月の初旬に出羽三山・注蓮寺・大日坊・本山慈恩寺・立石寺と回ることにしました。こんな思いの中、『月山』を読んでみたくなりました。作中とは時代は勿論・時期も違うがイメージは鮮明になりました。
じっくり拝観をしてきたいと思います。
『神様のメモ帳』ドラマCD
ドラマCDが出るというので、声がとても気になっていましたが、私的にはそんなに気になりませんでした。
(アリスだけは少し違うかなーとあくまで私は思いましたが)
ストーリーは四巻の事件が起きる前。
サギ師が鳴海を騙して服を買わせてから、事件が始まります。
サギ師の一人が依頼してきたり、相手のやくざがホモだったり、と中身は面白いと思います。
ニート探偵団の暇つぶしのカードゲームの内容や、アリスのデレ?(笑)の部分を見事に気づかないいつもの鳴海など、ニート達のちょっと面白いところもちゃんとあってよかったです。
あ、カッコイイ鳴海もいますよ!!(笑)
あと、アリスの栞付きで今後、神様のメモ帳など本を読む際は使えていいですね!
われ逝くもののごとく (講談社文芸文庫)
小島信夫の師匠にして、昭和の漂泊作家の代表作。戦後文学の最高峰を極めるといっても過言ではない。山形弁が多用されているその文体は、地の文の「です・ます」調と相俟ってポリフォニックな調べを奏でる。しかも『意味の変容』などをみてもわかるように素材と手法に対する先鋭な意識に貫かれた、日本のジョイスともいうべき大作家なのだ。40歳を超えてからの作家活動はいかにも短いと感じられるが、その膂力、その知性の深さは20世紀の世界中の作家のなかでも屈指のものだといえる。それにしても、森敦を読んだと思しき作家が、今日一人も見当たらないのは何ゆえか。巨大すぎてただただ拝読するのみなのかもしれないが。
ねじまきカギュー 4 (ヤングジャンプコミックス)
毎巻の話なんだけどもよくもこんな個性的なキャラをどんどんと考え付くものです。
というわけで、4巻では表紙の新キャラが登場します。
単行本派なので、「誰これ?委員長と戦ってるんじゃなかったっけ?」的な感じでしたが。
今回の新キャラも微妙に時代からは取り残されてる気もしますが、連載当時はきっとホットだった設定が搭載されています。
ただ、どんなキャラが出てこようとこの漫画はきっと「カギューちゃんを愛でる」だめにあるんだと思います。
漫画の中でも大体そんな感じだしね!