トヨタカップ 第23回 レアル・マドリード vs オリンピア [DVD]
レアル・ファン、華麗なスペクタクル・サッカーを観たい人には超おすすめです。
ロナウド、ジダン、フィーゴ、ラウール、ロベルト・カルロス・・。さらにベンチにも代表クラスの選手がズラリ。この史上最高の豪華メンバーによる“エンターテイメント”をとくとご覧あれ。本当に面白いサッカーを見せてくれます。特にフィーゴとロベカルのプレーにはため息連発。
対するオリンピアも、トヨタカップでの歴代の南米代表の例に漏れず、結束が強く粘り強いチームでした。あの“白い巨人”を相手に堂々たる闘いぶり。時折、「おっ!」と思うようなチャンスも作ってます。決して派手ではないが、レベルの高いチームであることは事実です。
サッカー バルセロナ戦術アナライズ 最強チームのセオリーを読み解く
感心した。バルセロナというチームをここまで分析し,語りつくしたことに。現在,最強のクラブチーム,バルセロナ。バルサは典型的なボールポゼッションサッカーをする。このサッカースタイルは,70%近くボールを支配できれば,80%の試合には勝てるという考えに基づく。
クライフの時代にバルサの基礎は作られた。クライフが採用したシステムは3−4−3(ザッケローニの3−4−3にあらず)。非常に攻撃的な陣形である。攻撃は最大の防御。それがクライフの考え方だったのだ。チャビやイニエスタなど,バルサにはワンタッチでプレーできる選手がたくさんいる。それがバルサのサッカーの生命線でもある。バルサは単なるポゼッションサッカーをしているのではない。ゴールを決める方法論をしっかりと持っているのだ。日本代表も大いに見習うべきところではある。
バルサのサッカーのコンセプトは「数的優位を作る」「ボールポゼッションの時間が多いほうが勝ちやすい」である。この本を読んでみると,バルサのゲームの進め方は非常に緻密で数学的である。私は文系だが,バルサのサッカーには美しさと魅力を感じる。サッカーがここまで論理的なものだとは思わなかった。
バルサのサッカーはひとつひとつのプレーがよく考えられていて,惰性でプレーしたりその場しのぎでパスを出すことはほとんどないようだ。本当に理詰めなのである。著者は,それを「チェスを思わせる」と表現している。しかし,同じパスサッカーではあるが,このサッカーを日本代表が取り入れるのは簡単ではないだろう。確かに,日本の選手には技術があるし,スピードも備えている。しかし,バルサでは下部組織の小学生時代から考えてプレーすることが求められる。日本代表がバルサのようなプレーをしたければ,やはり同じように小学生の指導から変えていかなくてはならないだろう。
やっていても見ていても面白いサッカー,そんなサッカーがもちろん理想である。そのようなサッカーを日本に根付かせるひとつのきっかけとして,この本の試みは有効といえるだろう。この本を一人でも多くのサッカー関係者が読み,日本独自のサッカーを作っていくヒントになってくれることを願う。
白の軍団 ベッカムとレアル・マドリードの真実
ライターはアルゼンチンとイングランドのハーフで、イングランド在住のレアル・ファンという、この本を書くために生まれてきたような人物。ベッカムの入団会見のインタビュー役も仰せつかったサッカーライターというより、普通のジャーナリスト。なかなか読ませてくれた。いまやマドリーというとチームそのものがネタのような感じにもなっているし、500頁超と大部な本だけど、サッカーファンなら読んでも損はない。
ベッカムが在籍することによって、マドリーはアディダス社と8年で総額4億8000万ユーロの契約を結び、04/05シーズンの収益予測は単年度で3億ユーロに達したという。つまり、マドリーはベッカム獲得によって、それ以降タイトルには見放されているが、マドリーという「ブランドを強化し、そこから金を生み出す方が、優勝するサッカーチームを作るよりもずっと簡単だと結論付けてもいい」(p.489)ということなのか。確かにマーケティングとしては「超一流選手ほどお安い」というのは真実だろうし、確実に勝てるほどサッカーは甘くないのはわかるけど、このままの路線でいくのだろうか、マドリーは。それで最終的な勝利を得られるのだろうか。
1シーズンで解雇されたケイロス監督はペレス会長は世界中の監督が知っていることを知らない、と語っている。それは攻撃側と守備側にわかれて6対6のミニゲームをやると、必ず守備側が勝つということ。「試合を始めると、攻撃側は背後に大きなスペースを作っていまう。それは、自分たちが作る得点チャンス以上に、相手に得点チャンスを与える。それが真実だ。現実だ。サッカーの真理なんだ」(p.456)。
モウリーニョのリーダー論 世界最強チームの束ね方
1.最近の多くの日本人はすぐに答えを求めたがる傾向が多々見受けられるので、リーダーに必要なテクニック等だけが載っている単なるハウツー本の一つだと勘違いして最初は戸惑うかもしれません。
また読む上で前提となる知識や感性も併せて求められるので、最初は苦労するかも知れません。
しかし読み進めていくうち、「物事の本質とは何か?」「リーダーシップの本質とは何か?」ということに必ずや気が付かれるでしょう。
(気が付かれることを1人の日本人として期待しています。)
2.私は、この本を「サッカーにはあまり興味が無いけどものごとを良く考える仲間6人」、「サッカーが好きだけど、違った視点からサッカーを捉えたいという考えを常日頃から持っている仲間4人」にプレゼントをすることにしました。
サッカーをはるかに超えた、一つの良質な哲学書として読むことができたからです。
最後に、私は、この本からモウリーニョの哲学はもとより、物事を俯瞰的に見る為の方法を自分なりに見つけることができました。
この本を日本の世に出して下さり本当にありがとうございます。