斬る [DVD]
人間がまっ二つに割れるなんてちょっと荒唐無稽なところはあるも、暗い出生からくるそこはかと虚無的な主人公はまさに雷蔵にぴったりと言っていいだろう。まだ狂四郎がシリーズになっていなかった当時の作品ということも注目していいだろう。殺陣の醍醐味も味わえる中篇の佳作である。
眠狂四郎勝負 [DVD]
繰り返し何度観ても飽きない名馬面の連続。83分という短い時間に、何本かの映画を凝縮したような満足感を与えてくれる。権力を笠に策略を巡らせる嫌な奴等。男はぶったぎり、女は口でぶったぎる。姫に捕らえられた狂四郎が、姫の誇りをバッサリ斬り捨てるような台詞が凄い。痛快だ。市川雷蔵の眠狂四郎シリーズ最高傑作は、この『勝負』だ!と断言したい。痛快娯楽時代劇とは、まさにこの作品をさす言葉だ。一見の価値あり。
NHK人形劇クロニクルシリーズVol.4 辻村ジュサブローの世界~新八犬伝~ [DVD]
子供のころ楽しみにしていたNHK人形劇新八犬伝。
今回、総集編の86話が見つかり喜ばしいことです。NHKで2月19日放送されましたが、見逃してしまいました。
この86話も加えたDVD発売期待しています。
眠狂四郎女妖剣 [DVD]
旧3作の勧善懲悪性に加えて、狂四郎ガールズをはじめとする耽美的色彩が前面に出てきた記念碑的作品。藤村志保のむっちりとした生脚や久保菜穂子の薄着から透けて見える美脚が発するエロスにやられた。狂四郎曰く、「女は哀れに見えてはいるが、その本性は魔物だよ。」多くの殺陣シーンも工夫が凝らされており、稲葉義男や中谷一郎ほかの好演技が画面を引き締めている。
一夢庵風流記 (集英社文庫)
正直、どの前田慶次郎利益が正しいのかは判りません。
ただ、私的には隆慶一郎氏の書く前田慶次郎利益が一番好きです。
文武両道、そのくせそれをおくびにも出さず、風の吹くまま気の向くまま、
海を渡るのもヒョイと。
ただ自分の思ったことを実行する。それが難しいのはいつの時代も同じこと。
それをしている手本としてこの本を読みました。