アンフェア the answer DVDスタンダード・エディション
監督が女性だからかもしれないが、
主演の篠原涼子が年をとってきて、程好く
肩の力の抜けたリアルな女性像が良い。
伏線も丁寧に張られていて
最後まで心地よい緊張で引っ張られる。
シリーズとしては無理な設定とかご都合主義とか
いろいろ突っ込みどころは満載だが
現代でハードボイルドやるには、
断然男よりも女の方が似合っている、
ということが実感できる。
ドラマの邪魔しないBGMもまた良し。
軽蔑 ディレクターズ・カット [DVD]
結婚ってぇのは名ばかりで、所詮、ママゴトに過ぎない。 しかし、2人の迷走を絶えず放っておけない眼で観てしまった。 後先考えずに転がり落ちても、なお愛撫し続ける男女に対する若さへの憧れにも似た嫉妬心が我が胸を小突いたからだろう。 今作では鈴木杏と高良健吾が一糸纏わぬ大胆なベッドシーンが話題となった。 彼女の、存在感あるフェイスに反して小ぶりな乳房と可愛らしい腰回りが男性本能をそそる濃厚な絡み合いをキケンに奏で、想わず息を呑む。 妖艶な色気に咽せる一方、どこか純真無垢なあどけなさを漂わせる小悪魔のような裸体が印象深い。 未完成な身体による未完成な情事は、時として醜く、時として美しい。 2人の恋なぞ、如何にガキっぽく、成就しない関係であるかを象徴している気がして、切なさが後味を残す。 二日酔いの朝に呑み干す赤ワインとよく似ている。 路地裏の酒場でクダを巻き、ママさんに慰めてもらいたい夏の帰路であった。 では、最後に短歌を一首 『夜走る 裸足の男女(ふたり) 濡れる路地 椿焦がして 雨かぶる恋』 by全竜
森ガール fashion & style BOOK ~おしゃれが好きな乙女に贈る“森ガール”のすべて~
森ガールコミュは、共通の趣味を持つ女子が集まって出来たものなのに、後から変なものがたくさん付いてきた。本物を知りたければ、これを読んで。あなたが本当の森ガールなら『分かる!大好き!』て思えます。No simple!No natural!
好きだ、 [DVD]
大きな事件もなく、ただ涼やかに淡々と進む映画。
そして西島秀俊さんのつぶやき、
けだるい「モノローグ」が大好きなので、とてもよかった。
彼の甲高いような、低いような、それでいて落ち着いている、
神経を逆さに撫でることは決してない「声」は、
なにものに替えがたい才能だと思う。
「声」というのは私にとって、
大切な部分を一気に覆ってしまうぐらい強い魅力をもっているもの。
西島秀俊さんの声を聞くと、
ふとそれがテレビのザッピングの最中であっても、
手が止まってしまう。
顔も佇まいも、私の好みではないのに。
なのにするりと胸のうちに入ってくるような演技をしている、不思議な人だ。
この映画で何より良かったのは、
西島さん扮するヨースケが34歳になり、
宮'アあおいさん扮する17歳のユウから、
「語り」をバトンタッチしてから以降の流れ。
永作博美さんになったユウは、あの頃みたいに17歳特有の
「なんかわかんないんだけどちょっといらいらするんだもん」
っていうような無法ないじわるさを持っているわけでもなく、
お酒の嗜好も何度か変遷があり、
ウィスキーは「半周回ってきた」ような、
落ち着いて傷つきやすい34歳の女性になっている。
ヨースケも、朴訥なだけの表面的な若さをすっきり削ぎ落としていて、
酸いも甘いも上手にかみ分けている「男」になっている。
そんなあたたかい大人になった二人が、
出会って、再会して間もないけれど、
相手を「既に」失いたくないと感じる、
いとおしいというよりも、慈しみあっているような、
その切れそうな雰囲気がとてもよかった。
ああ、恋愛って、本来こういうものなんだな、と素直に思える映画だった。
間の取り方がバランスが悪くときどき、
観ている集中力が途切れそうになる場所もあったが、
そんな不恰好さも胸に沁みる、いい映画だった。
最後に。二人が並んで歩き雪を踏みしめる音が響いて、
見終わってからもそれがずっと続いているような感覚になる。
ポテチ [Blu-ray]
地味で目立たない、そして短時間で終了してしまう!そんな映画だが、かなり心に響くものがある。
奇想天外な展開に最初は戸惑うかもしれない、意味のわからないシーンもあるだろう、しかしながら最後は巧く
まとめてありその構成に感心させられてしまう。
伊坂氏の小説は内容は言えないのが原則なので見てのお楽しみ。
どんでん返し的なラストは胸に響き実に心地よいのだ!
鑑賞している私も思わず「尾崎がんばれー」と叫びたくなってくる。
久々の邦画の佳作であった。