人間失格 (集英社文庫)
この作品を、「くだらない」と一蹴できてしまう人は、
幸せな人生を送っていると、実感していらっしゃるのだと思います。
かつてこの作品にのめりこみ、
改めて今読み返してみて、その頃の自分を懐かしむことができる人も、
同様に、ほどほどの幸福の実感を、持っていらっしゃるのでしょう。
いつ何時、これを読み返してみても、
どうしても自分のことのように思えてしまい、
主人公と一緒に苦悩できてしまう人は、「不幸な人」なのでしょう。
自らの、社会的「幸・不幸」を確認することができてしまう、
そんな本を書くことができる太宰は、
モラルの塊のような人だったのではないかと、
思います。
人間失格 [DVD]
生田斗真くんがすごい。
ジャニーズだからとか(私はジャニーズに興味がないので)変な先入観にとらわれないで観てほしい。
一人の俳優が、すべてを注ぎ込んで作り上げた、その時点での彼の最高の瞬間をとらえた作品を見届けてほしい。
人間・失格―たとえばぼくが死んだら (幻冬舎文庫)
有名進学校に進学した誠が、いじめを受けて自殺に追い込まれる。
神に近づく為にシャッターを押す教師、クラスにいじめがないと思って疑わない担任、親友のルカ、そして最後に誠の父が犯した罪・・・。
登場人物全員が誠に対してなんらかの責任を持っていて、読んだ後もじっくりと考えさせられる本でした。
人間・失格-たとえばぼくが死んだら- DVD-BOX
野島作品の中でも一、二を争う傑作。
過激なイジメシーンに圧倒されてしまいがちですが
この作品、「少年を殺したのはどの愛か」
という言葉で語られるようにテーマは歪んだ愛
であると思います。
確かにイジメが問題ではあるのですが、それはあくまで表出で、
ではそのイジメの根底にはどんな人間の感情の渦があるのか・・
そこがこのドラマ、とても深く、上手いです。
自身の学歴コンプレックスに固執するあまり最後まで息子の窮地を
悟ることの出来なかった父親・・
誠を愛するあまりに強く憎んでしまった留加・・
留加への独占欲故に誠を陥れた教師・・
母親の過度の受験への期待に圧され優秀な誠を妬み嫉んだ和彦・・
父親の誠に対する、教師の留加に対する、留加の誠に対する、
また母親の和彦に対する、歪んだ愛
少年を殺したのはどの愛でしょうか?
演技、それから曲などの演出も含め、全体の出来としてもとても素晴らしい作品です。
野島作品は人の心の触れたくない柔らかく弱いタブーな部分を、オブラートに包むことなくどんと提示してくるから・・
もう要所要所が本当に・・痛いです。
陰陽双方の感動をよく感じさせられ、
考えさせられる、名作だと思います!
人間失格
自分は、この歌、発売前にラジオで流れているのを聴き、たった一度聴いただけで涙がでました。
曲名も歌手も分からなかった(後でネットなどで調べ、人間失格、Metisさんと知りました)のに気になる歌に出合えたのは、何年ぶりだろうと衝撃を受けました。
普段はアルバムが出てから買えばいいかと思うのですが、この曲だけはシングルでも欲しいと思いAmazonで購入。(仕事、育児と忙しい身には通販は便利です)
正解でした。
たった2曲だけど、どちらの曲も力強い歌声で胸に刺さる。
歌詞も考えさせられ、これまでの人生、これからの人生、希望が持てました。
自分の子供(現在生後6ヶ月)が成長して生きる事の意味を考える壁にぶつかった時にも聴かせてあげたいと思います。(まだまだ先の事ですが)
この歌に出合えて、本当に良かった。
Metisさん、本当にありがとう。