きいちご
レビューを書こうと思ったけど、私の言いたいことはすでにピナクルさんが言ってくれています(一面識もないけど)。
付け加えるとしたら、このバンドの唯一無二的な魅力です。その魅力はメンバーさん達の「音楽が好き!」という気持ちから発生しているように思います。独創的というとテクニシャンすぎるのを創造するかもしれませんが、そうではなく、「好き」が「音楽に対する敬意」にまでなっているような初々しいストレンジ感が、ヘタウマ感を生み出しています(ヘタウマが失礼だったらごめんなさい。でも誰にも真似できないという意味の最高のほめ言葉です)。
前回、うちのステレオを買い換えたのは、ANATAKIKOU が Gradation 12 を発売したときでした。それは、どんな音も聞き逃したくないと思ったから。そして、今、またステレオを買い換えようかと思っています。音楽をますます好きにさせてくれるバンドです。ぜひ、ご一聴を!
Message Pie
が完成。
シングルカットされた「シンデレラ」に代表される優しく暖かい名曲系?作りの才能と、ふざけた・ひねくれた・ばかばかしい曲作りの才能を併せ持つ貴重な存在。
もっと売れてほしいけど、そうなったらそうなったで寂しくなりそうな感じもする。ファン心理なんてそんなもんですかね。
sweet montage A
『リリー』で華々しくデビューしたANATAKIKOU待望のフル・アルバム。
どきどきしながら聴き始めたのだけど、期待を裏切らない素晴ら
しい出来。 疾走する1曲目。『いけないところで 言うわ!』な
4曲目まで秀曲ぞろい。5曲目で落ち着かせて、後半へと誘い
ます。 最終曲の『幻想港町』は何回か聴くといかにもANATAKIKOU
らしいなとつくづく。
ダブルボーカルで、それぞれが作詞作曲を手がけるというユニーク
なバンドですが、松浦さんは、ひねくれポップス職人的なところが
あり、XTCのアンディパートリッジ的イメージ。そうすると、北條さんは、
比較的オーソドックスで渋めなコリン・ムールディングか?
しかし、北條さんの存在感はどんどん増している。
『ヌルイ雨』『パンとホープ』は特にいい。
願わくば、『リリー』を越える衝撃をもった曲をつくってほしい。
Gradation'12
過去にリリースされた楽曲を、リテイク・リアレンジ・リミックスしたアルバム。そのせいか、ANATAKIKOUの他のアルバムとは一線を画す雰囲気があります。全体的に丁寧に創り込まれた感があり、豊かな感性はある種衝撃的です。ロックな曲や、ニューウェイブな曲もあるのですが、このアルバムの個性としては、小さい頃好きだった童謡を思い出させてくれるような、聴いていると情景が浮かんでくる音作り&作詞だと思います。長きに渡って楽しめる一枚だと思いますし、特に、音楽聴くのに飽きちゃったという人にはお勧めです。
YELLOW MATADOR
優しい旋律としみじみした歌詞が魅力的である。
ボーカル要員が二人おり、ぞれぞれ自作曲のメインボーカルを取っているが、
どちらも軽やかで暗めのパステルカラーを思わせる。
簡素で明るいギターポップ調ロックが好きな方にオススメの一枚。