PARADOX PARADE
ギタリストの失踪、そして脱退というダメージを負いながらもバンドは進んだ。足をもがれても、翼を生やし、一気にここまで辿り着いた。
「PARADOX PARADE」はそれ程に、大きな飛躍を遂げた進化作である。
1stでも十分に力を出し切ったといえる出来だったが、サポートの力も借りたにせよ、このハイペースでここまでスケールアップした作品を作ってしまうとは驚いた。さらにハードに、さらにダンサブルに、さらにポップに、さらにメロディアスに、さらにロマンチックに。このバンドの持ち味が全て倍加ような感覚。まるで手応えが違う。
ブレのないバンドのサウンドに甘く擦れた渋い歌声、そして豪華ギタリスト陣が本当に素晴らしい仕事をしている。それぞれ楽曲の色に合わせた見事な演奏、特にFoZZtone竹尾の功績はでかい。
個々の曲の細部までアレンジが冴え渡り、アルバム全体としても素晴らしい。前作では居心地の悪かったセッションも、きっちりと収まっているどころか、その存在意義がはっきりと見えてくる。
ハイライトは「アンドロメダ」と「プリズム」だと思う。正直こんな正統派の名曲が出てくるのはもっと先だろうと思っていた。或いは勝負時にシングルでと考えていたので、このタイミングでのアルバムに収まってくるとは、全くの予想外。まだまだ勢いで突き進むことも出来ただろうに、異常な進化速度だ。
そして歌詞の力も圧倒的に増した。大袈裟に言えば、単なるセンテンスの結びつきだったものが、しっかりと感情やメッセージに則った物語を描き切っている。それくらい違う。それに伴って歌声がまた素晴らしく活きている、という相乗効果も。
奇跡的な名盤。このクオリティを保って進めるかは未知数だが、まだまだ底知れないバンドである。きっと期待できると思う。
まずはとにかく、こいつは必聴だ。
スタンリー・キューブリック リミテッド・エディション・コレクション(初回限定生産) [Blu-ray]
スタンリー・キューブリック監督の作品は以前からBOXでしか買わないので、
今回BDで初めて観ましたが、「バリーリンドン」はまるで動く絵画といった
感じで、思わず画面に見入ってしまうことがしばしばでした。
ほんとに素晴らしいです。
場所をとらないですし、他の旧作にあるようなぼったくりでもないので、と
りあえず満足しています。
ただ、「シャイニング」だけは英語字幕のものを買おうと思っています。
博士の異常な愛情(1枚組) [DVD]
確か、異常に長い題名がついてましたよね?
キューブリックって、そういうことやるんだよな(;^_^A
そして、この、白黒映画のコメディ。コメディにされると、余計怖いんだよ(><)
キューブリック、本当に怖い映画ばかり作るからな(;^_^A
爆弾に跨って、楽しそうに落ちていくカーボーイ、なんて皮肉なんだ(・・;)
だいたい他の映画なら勇敢に描くシーンを、この監督はバカ丸出しにして描く。
これは逆に相当怒っているとしか思えないよ。
で、ラストでしょう(◎-◎;)
あ〜あ、酷いもんだよね、って、監督。
監督はいつも、最大の皮肉で、楽しそうに軽やかに音に載せて悲惨なシーンを見せてしまいますよね(;^_^A
どれだけ怖いだろう(T_T)
シャイニングなんかも、ムチャクチャ怖いんだけど、こういう手法の方がかえって恐いです(;_;)
なんか、コワイコワイばかり言い過ぎたかな(;^_^A
だってそれしか言えないよ〜
博士の異常な愛情 デラックス・コレクターズ・エデション (2枚組) [DVD]
名優ピーターセラーズの一人三役と、オスカー俳優で同じく名優ジョージ・C・スコットの名演技見ごたえありです。マニアックでアドリブ満載のセラーズの演技ももちろん見事ですが、スコットの「戦争をやたらしたがる将軍」は、まさにはまり役です。監督も含めて、まさに脂ののりきった制作陣と俳優陣の結晶作品でしょう。
シニカルなブラックユーモアいっぱいの、戦争風刺コメディー映画であり、また深遠なテーマをさらりと笑いで表現した、キューブリックは、さすがだと思いました。
描き方によっては笑えないテーマをあえてコメディーにするところに、もの凄いセンス(ヨーロッパ的な映画の作り方)を感じます。
まさに大人の映画作りです。
エンディングの曲もすごく風刺がきいています。
大好きで今まで何度も観た映画ですが、今回は特典映像付きということで購入を決めました。
特典映像ですが、想像以上に中身が濃いものでした。
制作されたのは、ケネディー大統領任期中であり東西冷戦真っただ中、キューバ危機もあり、また、当初公開予定されていた頃、ケネディー大統領暗殺という・・・ものすごい時期です。その時代背景がよくわかりました。
日本映画では、絶対に実現できない企画ですね。
博士と太郎の異常な愛情 [DVD]
見終わった後にほんの少しだけ考えさせられる、
または何かしこりが残る気がします。
でもそれがいい!
見る側が混乱を引き起こすように作られたかの作品でした。
実際に生で観たかった作品でしたが、観られなかった方は
是非観てみて下さい。
本当に良くできた作品でした。役者さんも壊れ具合が素敵でした(苦笑)