そんなバカな!―遺伝子と神について (文春文庫)
利己的な遺伝子にかかわるエッセイ集。
目くじらを立てないで、楽しく読めばよい。
出生率は低下しない(p.163-)では、少子化時代でも可能な限り
子供を生みたい人物はいる訳で、世代を重ねる毎にその遺伝子を
持った子孫の割合が殖えて行き、福祉政策(子供手当)がそれを助長するという説は面白い。
可能性は確かにありそうだ。
男子の出生割合の高い遺伝子を持った家系が数世代で、女子の出生割合の高い
家系を苗字の上で圧倒してしまうのと同じ理屈である(日本の山田、韓国の金など)。
遺伝子研究をネタにした各種のアイデア集、ヒント集ともいえる内容。
大分前の著書であるが、示唆に富んだトピックスが多い。
これも、著者に発想のオリジナリティがあるからであろう。