はっぴいえんどBOX (CD-EXTRA仕様)
高校二年のころ友人のすすめで買った「風街ろまん」という一枚のアルバム。半信半疑だったが、レコードに針を落としたその瞬間から私と「はっぴいえんど」の長い歴史が始まった。あれからどのくらい経っただろう…。中年の域に達した今でも事あるごとに、繰り返し繰り返し聞いている。今回のBOXはまた私のマニア心に火をつけたようだ。なんと言っても圧巻なのは二枚のライブ音源集。当時、彼らのライブ演奏はあまり評価されていなかったと聞くが、今聞いてみると間違った評価であった事がよくわかる。非常に完成度が高いのだ。第二回フォークジャンボリーの映像で数少ない彼らの「動画」が確認できるなど話題満載の内容である。
にほんのうた 第三集
このCDシリーズのレビューを読むと、曲のアレンジについて「こざかしくて親しめない」とする人と、よしとする人と分かれるようです。
自分の感想としてはどちらも当たってるかなと思います。良いのもあるけど、ちょっとな、というのもあります。
第二集は聴いていないけれど第一集よりはこちらの三集の方が自然に聴けるかなという感じはします。
山下洋輔は加川良の歌伴奏に徹していますので、以前にやっていた「砂山」のようなのではありません。フリーのソロなどはいっさい無しです。本当に聴いているならばすぐわかりますがこの山下は普通の「ジャズ風アレンジ」であって、全くフリージャズではありません。ジャズ風のピアノソロはほんの1/2コーラスほどありますが。
吉田美奈子がすばらしいので、買った価値はあったかなという感想です。
ジャケットのコラージュははおもしろいのですけれど。
こういう良いとも悪いともつかない作品も大事なのかなと思います。自分用に組み直してCDをコピーできる時代ですし。
録音は、一聴して音が悪いなという印象を受けました。
なお発売元の告知によると、初期発売ロットに「マスターテープの取り違えによる不良」があるため回収交換するとのこと。識別点は
・CD盤面印刷上部の品番"RZCM-46136"表記部分にアンダーライン
・帯のバーコード部分の下地がグレー
になっているものが改正版とのこと。
中古盤入手の場合は注意が要るようです。
十月は黄昏の国 '75年度作品
もう30年以上も前でしょうか、友達の家で初めて耳にしたレコードです。
特に 海を背負えば と ホタルのうた の詩の一部分は今でも覚えています。
あの当時が懐かしすぎてたまりません。
駒沢あたりで '78年度作品
オリジナルLPは1976年7月25日にテイチク、ブラック・レーベルから発売。加川良6枚目のアルバムです。ベルウッドから出た『アウト・オブ・マインド』で聴いた心地よさがこのアルバムでは全開です。レイジー・ヒップとの競演で、ギターを抱えて唄う良さんの舞台が見えてくるようなアルバムに仕上がっています。標題曲「駒沢あたりで」は、教訓に始まった加川良の歌の世界が、ここまででずいぶん変わったように聞こえて、でも、よ〜く聞くと初めからこうだったんだと気づかされる一曲です。「女の証し」も「オレンジキャラバン」も「祈り」も、全ての曲が優しさに包まれています。しかも、バンドのサウンドもしっかりしていて聴き応え充分です。
一度CD復刻されたものの、品切れ状態が続き永らく入手困難でしたが、テイチクからこのアルバムを含めて3枚が復刻され、(しかもリマスタリングで、)良さんの歌声に再び出合えることになりました。あとはNEWSレーベルから出た『プロポーズ』の復刻が期待されます。あわせて、レイジー・ヒップの復刻も是非。
「駒沢あたりで」のみ作詞・作曲:菊田修一、ほかは全曲:加川良作詞作曲。
レイジー・ヒップ:長田和承:GUITAR
安田直哉:GUITAR
岩本千秋:VOCAL
菱川英一:KEY BOARDS
山本正明:BASS
野口実智男:DRUMS
教訓
このアルバムは学生の時にレコード盤で持っていまして、アコースティックギターを始めるきっかけになったアルバムです。しかし、結婚してしばらく時間がたちCDの時代となり気が付けばレコードプレーヤーもなくなりまして、レコード盤は捨てられてしまっていました。すっかりあきらめていたところこのCDを見つけ購入しました。学生時代と同じようにギターを購入しようと考えている今日この頃です。