アメリカの民主政治〈下〉 (講談社学術文庫)
19世紀、フランス人 トクヴィルがアメリカを訪れ、多くのアソシエーションやコミュニテーという、コミュニティーが社会の中で公共政策を実行の担い手となっているのを目の当たりにした。トクヴィルのいたフランスではその実行を政府が行い。イギリスでは大領主が行っていたのである。そして、そのような社会からアメリカに渡り、祭りのため・神学校・教会・病院・刑務所をつくるため、コミュニティーをつくり団結する様子は、新鮮であったのあろう。「国よりも先にコミュニティーがあった」との指摘が端的に表現している。当時の小さなデモクラシーの状況を知るには秀逸。