（１）中村修二については、博士・発明者というより、卒業後10年間に経験した化合物半導体『部品』
　　　に於ける、研究・開発・製造・販売・クレームまでの全てを担当の反省から、青色LEDを『製品化』
　　　しようという経営的判断が、彼の最大の功績である。

　　　　　→この中村修二の『経営的』判断がなければ、日亜化学工業は、蛍光体材料の、
　　　　　　メーカーのまま、社員180人程度のままで、今頃消えてなくなっている運命で
　　　　　　あったろうに。もちろん中村の経営判断に賭けた、創業者・小川信夫の存在
　　　　　　が前提になるのであるが、もともとつぶれかけていた。

（２）中村の経営的判断は、日亜科学工業・社長の小川英冶も、日亜科学工業・元常務の
　　　小山稔も、等しく認めている。
　　　
　　　　→小川は、これが中村の功績のほとんどに過ぎず、11年間に同僚社員より6,000万円
　　　　　も、多く払ってきたと言っている。語るに落ちている。小川には会社の経営判断と
　　　　　いう認識さえない、2代目田舎の『工場経営者』の器であるので、経営判断対価
　　　　　に考えが及ばないのであろう。小川こそ中村判断・創業者決断の追従者に過ぎない。
　
　　　　→小川社長こそ、創業者から引き継いだ資本対価ではなく、一般の田舎企業社長に
　　　　　よりも、多いくらいの対価がふさわしい。創業者利益に相応しくない。

（３）更に小川が語るには、赤崎博士が基礎研究で生み出していた結晶幕と同じ物を、別の方法
　　　で作ることが出来た『だけ』、量産技術の下地を作った『だけ』との条件つきで、
　　　中村の発明を認めている。

　　　　→ここでも、語るに落ちている。０から１を作ることの『価値を』小川は分かって
　　　　　いない。１から100までもって行ったのは、当然に中途から加わった小山常務ほか
　　　　　多数の、日亜社員であろうが、たった１人で０から１を発明したのは中村である。

→尚、マイナスからゼロした、青色LEDの基礎研究した赤崎博士・天野博士の方が
　　　　　学問的には当然に尊敬されるべきで、更には、発光ダイオードの父と呼ばれる
　　　　　ホロニアック氏のほうが尊敬に値するかもしれず、ホロニアック・赤崎・天野が、
　　　　　ノーベル賞に相応しく、中村氏には相応の対価をというのが正解かも。

（４）中村の経営判断・青色結晶幕発明『だけ』で、一般の企業内研究者にたいする発明対価
　　　を、超えた200億の中村の『請求』は、至極当然というべきであろう。

　　　　→尚、中村の基礎研究者・発明者としての、能力・期待については不明であるが、
　　　　　卒業時から得意であったという英語能力と、卒業後10年間で培った実践力、
　　　　　その後の自己主張力も生かし、基礎研究・発明の面で2度目の受賞を期待したい。