「おもてなし＝表無し」文字通り、表に出さない。つまり、お客様がサービスされていることを意識することなく、気付いたら心地よく過ごせていた。これが里岡流。
↑これは、プロが選ぶホテル100選で34年連続1位の、あの加賀屋のおもてなしに通ずるものがある。「痒いところに手が届くサービス」ではなく、「痒いと思う前にサービスをする」に。

「心」をコントロールするには「体」にアプローチする。体とは、普段から身だしなみを整え、規則正しい（丁寧な）生活を送ること。そうすることで、心はコントロールされる（どんな時でも平常心でいられる）。
↑これも、「作法は形から入る」に通ずる。姿勢や動作に一定の形があって、それを美しく表現することで、心も美しくなる。形は心を支配するという。

全編にわたり、里岡さんの凛とした人柄を偲ばせる内容だった。良書である。