レインボーというと、どうしても、リッチー、コージー、デュオの３頭時代を思い浮かべる人が多いと思います。かく言う私もそうで、実際、あまり、興味を持たずに、購入したものです。

ところが、これが良いんですよ。まずは、やはり、リッチー御大。ギタークラッシュもなく、普通に弾いています。でも、やっぱ、無茶苦茶、上手いんです。普通にやったら、こんなもんじゃとばかりに弾いてくれます。

この映像を見ると、逆に、３頭時代を含め、昔は、パフォーマンスの方に、頭が言っていたのねと思ってしまいます。

それから、特筆すべきは、ヴォーカルのドゥギーの頑張り。デュオに始まり、ボネット、ターナーと、上手いヴォーカリストが揃っていたレインボーだけに、どうしても名前負けしてしまうんですが、予想以上の頑張り。

あのパープル時代のギランでさえ、後年、しんどかった「紫の炎」も、無難に歌っているだけでなく、観客のあおり方など、かえって、今までのヴォーカリスト以上ではと思わせてくれます。

後は、選曲。リッチーベストでもいうべき、レインボー・パープル時代の名曲が聴けます。今頃、「紫の炎」や「スモークオンザウォーター」が聴ける（見れる？）とは、正直、思っておらず、嬉しかったです。

もはや、ＨＲに戻ってくることはないであろう、ＨＲ時代のリッチーの最後の雄姿が、予想以上の出来で見れる、貴重なＤＶＤです。