アイシテル~海容~前編 (KCデラックス BE LOVE)
確かに神戸の事件などの少年犯罪が表向きの設定かもしれませんが、
もっと身近な問題提起をしていると思います。
子供が子供を殺したショッキングさより、加害者少年の孤独と愛情の渇望の描写に居たたまれませんでした。
閉じた世界で子育てをする親と、過剰に内省的な子供。
このような親子関係は昔からあり、現代は神経症やニートなどの問題に直結しているはずです。
『運良く事件を起こさぬまま育つ子供』が大半、というだけで。
そして対比になっているのは被害者少年と加害者少年ですが、
被害者少年の姉と加害者少年の対比もできる二重構造がこの作品の非凡なところです。
この長女のように、男兄弟を持ち『自分が一番ではない』と毎日突きつけられている少女はたくさん居ます。
被害者の母は姉弟を格付けしていたことに自覚的でなかった己の愚鈍さに打ちのめされたからこそ、
加害者の母を理解できたのでしょう。
そして神戸の事件の詳細や少年Aの供述、A母の手記も読みましたが、
Aの両親はまだ『他人事』として事件を見ているのだと感じましたし、少年Aの感性の欠落も特異過ぎます。
この作品のキャラクターの感性は豊かで、とても似ているとは言えません。
(ドラマの「それでも、生きて行く」の加害者少年の方がAに近似しているかと)
被害者家族がまた笑えるようになったことより、加害者家族の『気付き』の早さ、それがこの作品最大の救いな気がします。
完璧な親などどこにもいないと作中で語られるように、
無意識に子供を傷つける罪を意識しつつ子供と己に向き合う必要があるんでしょうね。
もっと身近な問題提起をしていると思います。
子供が子供を殺したショッキングさより、加害者少年の孤独と愛情の渇望の描写に居たたまれませんでした。
閉じた世界で子育てをする親と、過剰に内省的な子供。
このような親子関係は昔からあり、現代は神経症やニートなどの問題に直結しているはずです。
『運良く事件を起こさぬまま育つ子供』が大半、というだけで。
そして対比になっているのは被害者少年と加害者少年ですが、
被害者少年の姉と加害者少年の対比もできる二重構造がこの作品の非凡なところです。
この長女のように、男兄弟を持ち『自分が一番ではない』と毎日突きつけられている少女はたくさん居ます。
被害者の母は姉弟を格付けしていたことに自覚的でなかった己の愚鈍さに打ちのめされたからこそ、
加害者の母を理解できたのでしょう。
そして神戸の事件の詳細や少年Aの供述、A母の手記も読みましたが、
Aの両親はまだ『他人事』として事件を見ているのだと感じましたし、少年Aの感性の欠落も特異過ぎます。
この作品のキャラクターの感性は豊かで、とても似ているとは言えません。
(ドラマの「それでも、生きて行く」の加害者少年の方がAに近似しているかと)
被害者家族がまた笑えるようになったことより、加害者家族の『気付き』の早さ、それがこの作品最大の救いな気がします。
完璧な親などどこにもいないと作中で語られるように、
無意識に子供を傷つける罪を意識しつつ子供と己に向き合う必要があるんでしょうね。
アイシテル~海容~ DVD-BOX
登場人物の心情が丁寧に描かれていて、きちんと劇中で生きています
別な言い方をすると「ドラマ」を感じさせるシーンが極めて少なく、
不快感をほとんど感じずに見れました
被害者の母と加害者の母が対面するシーン、家裁の母が家に帰って泣き崩れるシーン・・
また見たくなるシーンも幾つかありました
しかし惜しい点がひとつ
それは加害者少年の心理描写が不自然な点
この台詞は説明的だなあ・・というのが目立ち、興醒めしたシーンもありました
主題歌についてですが、最初聞いた時「何じゃこの気取った歌はー!中島美嘉でも流せ」
と思っていましたが、6回聞いた辺りで「いい歌なんじゃないか?」と思い始めました
また同じ頃、今まで漠然と見ていたタイトル画面は
加害者親子を三つにコピーした物だと思っていましたが、
三組の親子だった事に気付き、急に切ない気持ちになりました
このタイトル画面を見るだけで熱い物が込み上げてきます
このドラマのキャッチコピーは「全ての母に捧げる―」だそうです
まさしくそう思います
一緒に苦しんで泣いて下さい
別な言い方をすると「ドラマ」を感じさせるシーンが極めて少なく、
不快感をほとんど感じずに見れました
被害者の母と加害者の母が対面するシーン、家裁の母が家に帰って泣き崩れるシーン・・
また見たくなるシーンも幾つかありました
しかし惜しい点がひとつ
それは加害者少年の心理描写が不自然な点
この台詞は説明的だなあ・・というのが目立ち、興醒めしたシーンもありました
主題歌についてですが、最初聞いた時「何じゃこの気取った歌はー!中島美嘉でも流せ」
と思っていましたが、6回聞いた辺りで「いい歌なんじゃないか?」と思い始めました
また同じ頃、今まで漠然と見ていたタイトル画面は
加害者親子を三つにコピーした物だと思っていましたが、
三組の親子だった事に気付き、急に切ない気持ちになりました
このタイトル画面を見るだけで熱い物が込み上げてきます
このドラマのキャッチコピーは「全ての母に捧げる―」だそうです
まさしくそう思います
一緒に苦しんで泣いて下さい