ファルコのフォルムはよく再現されています。ディテールもしっかりしているし、良い出来だと思います。が。座席や人形は1/72にしては、同じスケールの軍用車や飛行機モデルと比べても一回り小さいし、そのせいで機内のレイアウトがスカスカに見えます。劇中の人との対比からすれば1/48ぐらいの方が合うかもしれません。すると床の位置を下げたりして結構な大改造になりそうですが。

母が買っていた『エロイカ』を読み、その内青池作品にハマってしまった男です。
白泉社文庫版のあの神々しいファルコの絵は今でも忘れられません。でも、読んだらば、そんな神々しい姿とは打って変わった煩悩多き(それでもカッコいい)ファルコの姿。ストーリーも本当に練られていて面白い。『エル＝アルコン』や『魔弾の射手』のようなハードボイルドな作品も描ければ、『エロイカ』のようなコメディも描ける。青池作品は本当に質が高く、奥が深い。

で、『修道士ファルコ』4巻の感想なのですが、「お、久しぶりに中々の陰謀モノのストーリーになりそうだ」と思って、次巻が楽しみになる内容でした。その代わり、ファルコに加えてオドも懺悔の質と量が絶えないストーリー展開になりそうですが(笑)

なぜそのように思ったかというと、3巻におけるアルヌルフのストーリー、『エロイカ』39巻における伯爵のルーツに関するストーリーは、最後の解決策がお決まりのように「陰謀をたくらむ者の上をいく偽造文書で解決」という、マティアスの陰謀ストーリーの時の解決法で締めくくられていて、「うーん、なんだかマンネリっぽいなー('・ω・｀)」と思っていたからです。

今回の4巻は、1ページをめくるごとに、「お、そういう展開で来るか！」というドキドキ感・広がり感があったため、今後のストーリー展開を著者がどのように締めくくるのか、すごく興味がわきました。やっぱり青池作品！と心から唸りました。

『ファルコ』3巻や『エロイカ』39巻を貶しているわけでは決してありません。青池作品の「深さ」にハマってしまった人間としては、著者に、「もっと、もっと！」とついついより高いストーリー展開を要求してしまうのです。著者は、自分のような一読者の「ワガママ」な要求に絶対応えてくれると思っているからです。

青池先生、『ファルコ』次巻を、そして『エロイカ』の今後も楽しみにしています。

すごく良いーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

想像してたよりしっかりしてた！
色も鮮やかだった！
ただベルトが残念だったけどベルトは別のに変えればいいので！星5

「EINZELHAFT」「JUNGE ROEMER」「FALCO 3」の初期３作から選曲されたベスト盤。
あまりにも「Rock Me Amadeus」が有名だが、「Der Kommissar」はAFTER THE FIREというバンドが英語バージョンでカヴァー（邦題「秘密警察」）。当時ラジオでけっこう流れたので、「あぁ、あの曲ね」とピンとくる人も多いのでは？　ライナーノーツによると16のRadio MixはトップDJであるJason Nevinsによるファルコ追悼Ver.だそうだ。
それ以外に「Zuviel Hitze」も(確か邦題は「酷熱」だったと思う)、懐かしく聴けた。
個人的には「Rock Me…」「Vienna Calling」は本作に収録されている7”Ver.より、「FALCO 3」に収められているVer.の方が好きなので、本作とあわせて、「FALCO 3」も一緒に購入することをおすすめしたい。