マイク･リー監督は脚本を書かず
個々の役者達と役について長い期間話し合うという。
役者達は役になりきってカメラの前に立つ。
彼らが話す言葉は彼らの心が紡ぎだす本当の言葉。
僕達の生活に脚本がないように彼らの世界にも脚本はない。
映画の中のすべての「秘密」と「嘘」は本人達しか知らない。
僕達の世界と同じように。
何気ない人生のひとコマを描いているだけなのに
こんなに引き込まれるのはなんでだろうか。
見終わった後に自分の人生も捨てたもんじゃないと
ほんのり思えるそんな映画です。

全寮制の私立高校の同級生同士の恋物語です。
チャラ男×真面目君の組み合わせ。

キーワードは題名にあります。
そして、恋に関しては不器用な２人なので、互いの気持ちの通じ無さがせつなくて、どこか甘酸っぱい感じの話でした。

特に、子供であるが故に、知らずに相手に対して残酷な事をしていたり、子供の自分ではどうしようもできない現実の厳しさとかが、ほんとたまりませんでした。

さて、この話の中で２人は、夜に星をたくさん見ています。
山の中で見る満点の星は、さぞかし綺麗なんでしょうね。。。
読後は夜空を見上げてみたくなるかもしれませんね。

せつなくも甘酸っぱい学生同士の恋に興味のある方へ、おススメいたします。

　映画には普通、美男・美女が出てきて、観客に２時間前後、現実世界から違った世界に誘う、というのがハリウッドを始めとする典型的な映画会社での製作技法。
　ところがそんなお決まり事を守らなくてもまことに優れた映画ができることを、本作は見事に証明して見せたと思う。
　本作にはお世辞にも美男・美女と言える役者は１人も登場しない。唯一、アフリカ系の若い女性だけは中でも目立つ存在ではあるが、彼女とて例えばホイットニー・ヒューストンとは比べるべくもない。
　監督・脚本のマイク・リーは役者たちに徹底的のその人物になりきらせ、まるでドキュメンタリーのように撮っていく、という独自の製作スタイルを持っている。そうすることによって、やはり、映画ならではの化学反応が起きるのだなと、個人的には考えている。
　本作のクライマックスは終盤で登場人物たちが次々に泣き出すところ。演技を超えた感涙場面だ。それは見ている方にも伝播してくる。
　正に観客にも化学反応を起こさせる、という映画史上、空前絶後の映画が本作なのだ。　

2時間以上の上映時間を長く感じさせない映画。主要登場人物も少なく､アクションも複雑なプロットもないにも関わらず、です。ストーリーもいたってシンプルなんですが個々のキャラクターの内面とその変化をしっかり描いていていつの間にか引き込まれています。一見幸せそうに生きている人たちにも実はそれぞれ深刻な問題があり、一見出口のない不幸な生活をしている様にみえても内面がしっかしりていれば幸せに生きられる、そんな事を教えられる作品です

バッハやモーツァルトの素晴らしさは言うまでもないが、今では手に入りにくいリート集も見事。中でも「水車小屋」。完成度から言えば、彼自身の後年の録音の方が高いし、美しさから言えばこれより美しいものは他にもある。しかしながら、これほどまで主人公の心情に肉薄した生々しい演奏は、他には見られないのではないか。愚かしいほどまでに純朴な青年の、それゆえに純度１００％の恋心から生じる喜びや焦り、悲しみが、いささかのわざとらしさもなく歌いこまれ、現代では鼻で笑ってしまいそうな恋物語が現実のものとなって迫ってくる。他にも、シューマン、ヤナチェックなども素晴らしい。テクニックだけではなく心で歌われる歌唱だ。この人が６０を越しても現役として舞台に立てていた理由がよくわかると同時に、ドイツ系声楽家の王道を行っているように見えながら、実は非常に個性的な歌い手だったこともよくわかる。
それにしても、これだけの名演の中に、手に入りにくいものが多数あるというのは、実に残念なことだ。リヒターとのバッハだけがヘフリガーの全てではない。分売・再販を強く希望します。