シリーズ全体に対して：
作品の運と言うものだろうか。
小学生編のアニメでは、たいしたこと無いなと思ったが、スピンオフアニメで、
早乙女が兵部を撃ち抜くシーンに解釈の深化が加えられて、メディアミックスの醍醐味を魅せた「絶対可憐チルドレン」。
絶チルの世界とキャラクターだから成り立つストーリー、
新キャラが追加されているけど違和感や不快感は感じない、
コミックでは描かれていない兵部の懐中時計描写を追加するスタッフの作品への愛を感じる作り、
こうゆうのが見たかったんだと感心する超能力戦闘アクション、
兵部の幼少時を薫役の平野綾にする「よくわかってる」キャスティング、
中だるみすることなく最後まで、品質を保って作られていたと思います。

※余談
早乙女は皆本役の中村ボイスが良いなと思っていたのだが、この終盤で森功至ボイスにしたわけが見えた気がする。
老いた早乙女の肉体は傷つき枯れても、渇望は消えない濁りが声に入っていました。
青年将校ときたらすぐに念頭に浮かぶ(ミッターマイヤー・ガルマ)配役だが、終盤の老いた声、若い人には出せないのではないか。
年齢を考えたら、青年将校に相応しい声が出せるほうが凄いのか。若い時の濁りを感じさせない声、兵部を撃つときの揺れ、最後の老い。
特に若い時の声は、森功至ボイスが相応しい。超ベテランの声優さんたちをイメージしても、声質を考えると、
対抗馬は井上和彦くらいしか思いつかないかなぁ、青年期の爽やかな声、暗黒面に堕ちる時の歪み、最後の老いた声、聞きたかった気がする。
兵部達が幸せだった早乙女の青年将校時代の明るさとその後の暗転が配役に込められてる。やはり、「よくわかってる」キャスティングでした。

ベテランの方々なので演技次第で如何にでもなるような気はするが、
（ヤン・ウェンリー/古代進/ポリスアカデミーの腰巾着プロクターが同じ人の声とは思えん）
声質を考えると、後の暗転が際立つような爽やか・陽性の声質の大ベテランて意外と思いつかない。
若本規夫、速水奨、池田秀一では野心の影が、（早乙女自身は野心家だろうけど、それが声に含まれたら後の惨劇がひきたたない）
神谷明、井上真樹夫、小林清志は盛期の男の張りはあっても青年という感じではないし(年齢は若いけど青くは無い配役が多いな)、
野田圭一は青年将校だけど前線の感じがする、超能部隊という前例の無い隊の指揮官って感じじゃない、
キートン山田は故・富山敬氏同様どんな声も出せそうだけど、それが弱点か。

☆2013/8/27　修正

皆本さん大好き人間なので、それだけで満足の一枚なのですが・・・
歌詞も曲も大好きです。
歌詞は、皆本が宿敵である兵部に向けて歌っているんだと思います。
解り合いたいし手を取り合えたらいいけど、お互い譲れないモノがある葛藤・・・
原作もアニメも見ている私としては色々と切ないっ！！
でも、曲はテンポよくゆうきゃんの皆本らしい声に合っていて凄く良かった///
ＣＤを磨り潰すくらい聴きまくっています（笑）
カップリングは皆本＆賢木の曲で、皆本アレンジになっており最初に言う台詞が良いｖＶ
そして、二人ともノリノリで歌っているのが想像出来るくらいノリの良い曲でした！！
出来ればライブで生歌声を聴きたいっ/////

ストーリーは、本編を補完するものを含め面白いものでした。

しかし4巻(前半部分)は画力が特にひどい。
原作漫画があるため作者としては自分が生み出したのではないキャラクターを書きにくいのでしょうか。

兵部が怒り(や悲しみ)から能力を解放したシーンも、理解してくれない兵部を止めようとする薫の表情、
そして兵部の攻撃を受けてしまう薫の表情、いかがなものか。
しかも兵部の頭には、なんかわかめでも乗ってるのでしょうか？
薫の成長という点で原作ファンの私としては重要なシーンと思うので、もっと書き分けてほしかったです。

そもそも、好みでしょうが、静かな怒り、不気味さ、驚きといったネガティブな表現方法として、
額から目にかけて斜線で影をつける表現方法一択というのも、気になるところですが。
(まあ、この作者だけに限ったことではないですが)。

4巻後半になるとまあいつも通りになりますが。

ストーリーが面白い分、画力に注意がいってしまいました。
5巻も楽しみです。
原作ファンは、買っておくべきと思います。

いよいよ中学生編完結です。連載を読んでいないので、単行本だけ購入の『絶対可憐チルドレン』ももう３９巻！
でも連載もほとんど単行本とかわらないスピードのようです。ちょっと昔だったらこんな早さで新刊はでなかったような……。
それに長く続く漫画も増えましたよね！？１００巻なんてすぐな感じがします。ぜひ『チルドレン』もチルドレンじゃなくなっても続いて１００巻超えるまで続いてもらいたいですね。なんだか、椎名先生の雑学ネタが昔からとても好きで、流行の話題もさらっとギャグに替えちゃうところとか、頭いいんだなあといつも感心しています。
兵部がずいぶん、初期からキャラクターがかわりつつあり、その辺も少しファミリー漫画っぽくなってきて、こういうファミリーコメディー的ノリも好きです。戦闘やシリアルと並行して、こういうほのぼのギャグもあるとほっとしますね〜。
あとぜひ、GSも続編が出てほしいなあ、と39巻を読んでいて思っちゃいました！

これ一つで、色んな音楽が入って居るので、こまめにキャラソンを買えない身としては、ありがたいトラックでした。