この本の名前の通り、中身も非常にコンパクトです。

ハノンから40のエクササイズをただ抜粋した本かと思っていたら
原曲よりも、小節数が減っていて気軽に取り組める本になっていた。

この「コンパクトハノン」は3部構成。

1部は、各指の独立の練習（ハノン原曲では第2部という扱い。）
2部は、スケール、アルペジオ、トリル、同音連打、重音。
3部は、オクターブ、トレモロ、飛躍

上にも書きましたが、ハノンからただ抜粋してきたのではなく
短時間で取り組めるように、必要最低限の小節になっています。

たとえば、スケールの章だと・・・
原曲では10小節なのに対しこの本だと、7小節になってます。

それに、調も調号のない調ともっとも調号の多い調だけ書かれている。

自分のこの本の使い方としては、1部を弾かずに2部〜3部だけを弾いています。
というのも、指の独立の練習曲としてはピシュナが有効なのであえて1部を弾く必要はないと思ったからです。

毎日全て弾く必要はないでしょう。
身につけたテクニックを落とさないために、忙しい時は軽く弾き
時間の取れる時は、全てじっくり取り掛かればいいと思います。

素晴らしいの一言！昨今の流行りか、バリバリとキレのある演奏の多い中、美しい音楽とは何か…改めて認識させられた一枚である。これほどまでに一音一音を大切に紡ぎ出すピアニストにそう巡り会えるものではない。

アモーレ「愛」に満ちた心安らぐ、まさに天の音楽がここにはある。

惜しむべくは、やはり録音であるということ。これこそ生の音で聴くものだと思う。とはいえ自宅でいつでもこの音楽を楽しめるのも最高。CDであっても奏者の想いが世に伝わらんことを願います。

音楽好きな素人の感想なんですが。ベートーベンの音楽は力強く、運命を切り開いていく雄雄しさ・・・が先入観としてあるようですけど、その反面が在ることももっと言われてよいかと思います。彼のＰ・ソナタを聴いていると、音楽は美しくあるべきだと、そう述べているベートーベンの声が聞こえてきます。
この演奏者、杉谷昭子は、まさに、音楽の本来的な内在、その美しさを追求しているようです。オーケストラも見事にバックアップしている、見事なベートーベンのＰ・協奏曲だと感じます。私のＣＤライブラリーの中で、この全集は輝いています。