カワイイ地獄 (講談社文庫)
実際にこんなに荒んでいるのかと思うほど、女の子?達のすくわれない話が描かれていました。
心理描写がしっくりきて、結末が虚しくても不快ではなかったです。
短編ですが、繋がってしまうところが特に面白く感じました。
心理描写がしっくりきて、結末が虚しくても不快ではなかったです。
短編ですが、繋がってしまうところが特に面白く感じました。
凶気の桜 [DVD]
最近の日本(人)は「腐敗している」と言われていますが、
私もこの意見には共感するところがあります。この映画は
そんな日本(人)に嫌気がさした若者がスキンヘッドに真
っ白な戦闘服に身を包み、「奪還」、「強制」、「排泄」
と称し、制裁を下していくのです。個人的には「右翼」の
黒の戦闘服をあきらかに意識(比較?)した白の戦闘服は
面白いアイデアだったと思います。
主演の窪塚洋介は以前の「Laundry」で演じた純粋無垢な
テルとは全く違う常にイライラした現代の若者を好演して
いて彼の容量の広さを感じました。しかし、それ以上に存
在感があったのが原田芳雄と江口洋介です。やはりこうい
った映画にはベテランの存在なくして良い作品は作れませ
んね。窪塚洋介の「動」と江口洋介の「静」が印象的でし
た。そして個人的には高橋マリ子も面白い存在でした。演
技はあまりうまいとは感じなかったのですが独特な雰囲気
を持っていて、彼女が画面に登場するとこの映画で唯一の
「癒し」のようなものを感じました。今後にも期待です。
映画全体としては非常にスタイリッシュな印象を受けまし
たが、この映画で大切な要素の一つと思われる「暴力描写」
が弱く感じてしまい非常に残念です。確かに視覚的には楽
しめたのですが説得力が欠けてしまったのは否めないです。
(逆に言えばバイオレンス映画が苦手な人でもそこそこ楽
しめる作品になっています)凶気の桜は散るのが早いです。
皆さんの桜は散っていませんか?
私もこの意見には共感するところがあります。この映画は
そんな日本(人)に嫌気がさした若者がスキンヘッドに真
っ白な戦闘服に身を包み、「奪還」、「強制」、「排泄」
と称し、制裁を下していくのです。個人的には「右翼」の
黒の戦闘服をあきらかに意識(比較?)した白の戦闘服は
面白いアイデアだったと思います。
主演の窪塚洋介は以前の「Laundry」で演じた純粋無垢な
テルとは全く違う常にイライラした現代の若者を好演して
いて彼の容量の広さを感じました。しかし、それ以上に存
在感があったのが原田芳雄と江口洋介です。やはりこうい
った映画にはベテランの存在なくして良い作品は作れませ
んね。窪塚洋介の「動」と江口洋介の「静」が印象的でし
た。そして個人的には高橋マリ子も面白い存在でした。演
技はあまりうまいとは感じなかったのですが独特な雰囲気
を持っていて、彼女が画面に登場するとこの映画で唯一の
「癒し」のようなものを感じました。今後にも期待です。
映画全体としては非常にスタイリッシュな印象を受けまし
たが、この映画で大切な要素の一つと思われる「暴力描写」
が弱く感じてしまい非常に残念です。確かに視覚的には楽
しめたのですが説得力が欠けてしまったのは否めないです。
(逆に言えばバイオレンス映画が苦手な人でもそこそこ楽
しめる作品になっています)凶気の桜は散るのが早いです。
皆さんの桜は散っていませんか?
凶気の桜 (新潮文庫)
たまたま文庫になって、ちょっと読んでみた。これが結構おもしろい。ヒキタクニオという人は元デザイナーらしいんだけどデビュー作にあたる「鳶がクルリと」もそこそこ話題になった。最新作の「人殺しパラダイス」も評判いいみたいだ。そんなこともあって「凶気」を手にしたのである。いいよ。いい。グルーブ感のある文章で、読みやすいし、いろいろなネタもちりばめられて活字が大きくて薄っぺらに見えそうで、実は中身は濃い。裏社会のディテールも詳しいし。あの窪塚の映画のせいで読んだ人も多いだろうけど、僕みたいに映画のせいで敬遠してた人もいるはずである。読んでみてください。登場人物のひとりひとりのキャラクターが立ってて、すぐに頭にはいるから読みやすくて面白い。おすすめしときます。
鳶がクルリと [DVD]
乳幼児向けの商品・サービスを提供する企業『G&B社』の企画開発課に勤めるエリートOLの中野貴奈子(観月ありさ)は、タイムリミット2週間後、鳶職人を使わなければ完成できないという、新ビル立ち上げのプロジェクトの担当者に抜擢される。
鳶とは、命をかける仕事。もちろん、命綱など、安全対策もしているでしょうが、高い所が苦手な僕には、とてもできない仕事です。
若いおネェちゃんがビジネスライクに頼みに行っても、そこは職人の世界、引き受けてはくれない。
さあ、貴奈子は鳶職人たちを説得し、仕事を成功させることができるのでしょうか?
なんて言っても、この種のコメディ映画では、成功することは当然の結果として見えている訳で、楽しみの主眼は、そこに至るまでの道程。
容姿端麗スタイル抜群才色兼備のキャリアウーマンでありながらも、少し天然振りも見せる観月ありさ演じる貴奈子と、義理と人情の世界に生きる塩見省三、哀川翔、宇津井健らが演じる頑固一徹のとび職人たちが、どうやって一緒に仕事をするようになるのかが、最大の見所で、そこは無難にまとめられている。
基本的にはコメディで、楽しめる内容です。ただ、ワイヤーアクションもいいのですが、少しそのワイヤーアクションは余分じゃない? と思えるシーンもありました。
また、本当のとび職の世界は知らないのですが、この映画のとび職人たちは、いくぶん記号化され過ぎているようなきらいもありました。
舞台は、東京の下町。自分自身、散歩などで通ったことのある場所がロケに使われていたりして、私には親しみが感じられる映画でした。
塩見省三らの鳶集団の名前は『日本晴れ』。観れば心も日本晴れ、てな感じの映画です。
鳶とは、命をかける仕事。もちろん、命綱など、安全対策もしているでしょうが、高い所が苦手な僕には、とてもできない仕事です。
若いおネェちゃんがビジネスライクに頼みに行っても、そこは職人の世界、引き受けてはくれない。
さあ、貴奈子は鳶職人たちを説得し、仕事を成功させることができるのでしょうか?
なんて言っても、この種のコメディ映画では、成功することは当然の結果として見えている訳で、楽しみの主眼は、そこに至るまでの道程。
容姿端麗スタイル抜群才色兼備のキャリアウーマンでありながらも、少し天然振りも見せる観月ありさ演じる貴奈子と、義理と人情の世界に生きる塩見省三、哀川翔、宇津井健らが演じる頑固一徹のとび職人たちが、どうやって一緒に仕事をするようになるのかが、最大の見所で、そこは無難にまとめられている。
基本的にはコメディで、楽しめる内容です。ただ、ワイヤーアクションもいいのですが、少しそのワイヤーアクションは余分じゃない? と思えるシーンもありました。
また、本当のとび職の世界は知らないのですが、この映画のとび職人たちは、いくぶん記号化され過ぎているようなきらいもありました。
舞台は、東京の下町。自分自身、散歩などで通ったことのある場所がロケに使われていたりして、私には親しみが感じられる映画でした。
塩見省三らの鳶集団の名前は『日本晴れ』。観れば心も日本晴れ、てな感じの映画です。