荒野のストレンジャー [DVD]
クリント・イーストウッド監督の第2作目の作品にして、前作「恐怖のメロディ」に引き続き自らが主演した、異色のミステリアス西部劇。本作の着想は、フレッド・ジンネマン監督のリアリズム西部劇「真昼の決闘」から得たものだという。あの時、もしも保安官がならず者たちに殺されていたら…というのが本作の原点であった。
陽炎の中から馬に跨がり現れた謎の男。彼は大きな湖の近くにある小さな町ラーゴに着くなり、言い掛かりを付けてきた男どもを目にも留まらぬ早業で撃ち殺し、その町に居着くのだった。その頃、以前保安官殺しの罪で逮捕した無法者たちが刑期を終え、ラーゴに仕返しにくる事を知っていた町の保安官は、その男の腕前を見込んで用心棒を頼む。その役を引き受けた男は、町の男どもに射撃訓練をさせるが、町中を赤いペンキで塗らせたり、野外パーティーの準備をさせたりと奇妙な行動も取って行く。そしていよいよ無法者たちが町になだれ込んでくるのだが…。
謎の男の正体は、殺された保安官の幽霊だと思っている方が多いようだが(ちなみに殺された保安官を演じたのは、後に「ダーティハリー5」のメガホンを取るバディ・ヴァン・ホーン)、当のイーストウッド監督は「彼は殺された保安官の弟のつもりだった」という、身も蓋もないことを言っている。しかし、作品全体に漂うミステリアスな雰囲気が、イーストウッドのキャラクターを意味深なものにしている。なお、本作製作からしばらく経ってから、イーストウッド監督は本作と「シェーン」を混ぜ合わせたような「ペイルライダー」を製作している。さすがに監督業を長年こなしてきただけあり、完成度はこちらの方が上である。イーストウッド監督はこのようなストーリーがかなりお気に入りと見える。その時も主人公が乗る馬は、あばた模様の白い馬だった。まあ、西部劇ファンなら観ておいても良いだろう。
陽炎の中から馬に跨がり現れた謎の男。彼は大きな湖の近くにある小さな町ラーゴに着くなり、言い掛かりを付けてきた男どもを目にも留まらぬ早業で撃ち殺し、その町に居着くのだった。その頃、以前保安官殺しの罪で逮捕した無法者たちが刑期を終え、ラーゴに仕返しにくる事を知っていた町の保安官は、その男の腕前を見込んで用心棒を頼む。その役を引き受けた男は、町の男どもに射撃訓練をさせるが、町中を赤いペンキで塗らせたり、野外パーティーの準備をさせたりと奇妙な行動も取って行く。そしていよいよ無法者たちが町になだれ込んでくるのだが…。
謎の男の正体は、殺された保安官の幽霊だと思っている方が多いようだが(ちなみに殺された保安官を演じたのは、後に「ダーティハリー5」のメガホンを取るバディ・ヴァン・ホーン)、当のイーストウッド監督は「彼は殺された保安官の弟のつもりだった」という、身も蓋もないことを言っている。しかし、作品全体に漂うミステリアスな雰囲気が、イーストウッドのキャラクターを意味深なものにしている。なお、本作製作からしばらく経ってから、イーストウッド監督は本作と「シェーン」を混ぜ合わせたような「ペイルライダー」を製作している。さすがに監督業を長年こなしてきただけあり、完成度はこちらの方が上である。イーストウッド監督はこのようなストーリーがかなりお気に入りと見える。その時も主人公が乗る馬は、あばた模様の白い馬だった。まあ、西部劇ファンなら観ておいても良いだろう。
荒野のストレンジャー [DVD]
西暦1972年だか1973年だか、世紀末わ既に始まっていた。
「ペイルライダ」のプロトタイプであることわ言うに及ばず
「許されざる者」と同様に<街>の外からやって来た秩序の破壊者たる
名無しの男。復讐の念と怨嗟とがヒトのカタチをとって
現れた幽鬼。他にも後年の「ガントレット」そのものの
シーンがアリ。もともとは古代ローマの刑罰の一つで鞭打ち刑。
複数の刑吏がムチを振るう中ゴールまでたどり着いたら刑罰終了。その
現代版が警官隊の一斉射撃で蜂の巣にされながら前進していく例の簡易式装甲バス。
この映画では夜のストリートのど真ん中、3人に鞭打たれている一人の男と
それを見ているだけの街の住人たち。
この街は地上に存在していてはならない!
名無しの男は荒野に去り後には燃え尽きた<街>
でも映画の持つメッセージ性の点では「ドッグヴィル」の方が良く出来てる。
イーストウッドとしては第二回目の監督作品だけれど
その後もずっとこのテーマにこだわり続けているらしく
「グラントリノ」もそのヴァージョンのひとつといえるかも。
「ペイルライダ」のプロトタイプであることわ言うに及ばず
「許されざる者」と同様に<街>の外からやって来た秩序の破壊者たる
名無しの男。復讐の念と怨嗟とがヒトのカタチをとって
現れた幽鬼。他にも後年の「ガントレット」そのものの
シーンがアリ。もともとは古代ローマの刑罰の一つで鞭打ち刑。
複数の刑吏がムチを振るう中ゴールまでたどり着いたら刑罰終了。その
現代版が警官隊の一斉射撃で蜂の巣にされながら前進していく例の簡易式装甲バス。
この映画では夜のストリートのど真ん中、3人に鞭打たれている一人の男と
それを見ているだけの街の住人たち。
この街は地上に存在していてはならない!
名無しの男は荒野に去り後には燃え尽きた<街>
でも映画の持つメッセージ性の点では「ドッグヴィル」の方が良く出来てる。
イーストウッドとしては第二回目の監督作品だけれど
その後もずっとこのテーマにこだわり続けているらしく
「グラントリノ」もそのヴァージョンのひとつといえるかも。