誰に見しょとて (Jコレクション)
菅浩江さんの5年ぶりの新作。
美容と医療を融合した「コスメディック ビッキー」で、『そうありたい自分』を見つける人たち。
だが、ビッキーの本当の目的は・・・。
ほのぼのしながら読んでいるうちに、「それでいいの?」と思わされるけど、でもそれは間違っているわけではなくて、そう思ってもやっぱり何かが・・・。
と、今回もSFなんだけど決して遠すぎる物語では無い菅ワールドでした。
美容と医療を融合した「コスメディック ビッキー」で、『そうありたい自分』を見つける人たち。
だが、ビッキーの本当の目的は・・・。
ほのぼのしながら読んでいるうちに、「それでいいの?」と思わされるけど、でもそれは間違っているわけではなくて、そう思ってもやっぱり何かが・・・。
と、今回もSFなんだけど決して遠すぎる物語では無い菅ワールドでした。
永遠の森 博物館惑星 (ハヤカワ文庫JA)
軌道上に小惑星をもってきて、そこをアカデミックなユートピアにする、という設定はとても面白いと思います。
それに、近未来、もしかしたら現実にそんなものができるかもしれない、と思うとどきどきします。
ただ、重要なキーワードになっている「直接接続者」の説明が不足しているために、どの程度特殊な
存在なのかが今ひとつよく解らず、主人公の「エリート性」というのもやっぱりいまいちよく解りません。
さらに、各部署の説明もされてはいますが、具体的な描写が殆どないに等しいので、脳内補完するしかありません。
全体としては面白いんですが……最後を「ラブソング」で締めるなら、もう少し美和子の描写が欲しかった
なと思います。それも、あまり彼女を顧みなかった主人公の視点からすれば当然かもしれませんが。
SF好き、設定から自分で想像して膨らますのが好きな人にはいいと思いますが、本の中で完結して欲しい
人には未消化な印象が残ってしまうような気がします。
それに、近未来、もしかしたら現実にそんなものができるかもしれない、と思うとどきどきします。
ただ、重要なキーワードになっている「直接接続者」の説明が不足しているために、どの程度特殊な
存在なのかが今ひとつよく解らず、主人公の「エリート性」というのもやっぱりいまいちよく解りません。
さらに、各部署の説明もされてはいますが、具体的な描写が殆どないに等しいので、脳内補完するしかありません。
全体としては面白いんですが……最後を「ラブソング」で締めるなら、もう少し美和子の描写が欲しかった
なと思います。それも、あまり彼女を顧みなかった主人公の視点からすれば当然かもしれませんが。
SF好き、設定から自分で想像して膨らますのが好きな人にはいいと思いますが、本の中で完結して欲しい
人には未消化な印象が残ってしまうような気がします。
アンパン的革命: バブル時代エッセイ集
菅さんの作品を読むと感じるある種の「やわらかさ」は、女性由来というばかりではなく、「そうか、京都の人なんだよな」と思い出して納得する種のものだ、とあらためて思った。芯があるのだ。
タイトルにある通りのバブル時代前後の、世相だけでなく菅さん周辺の事も盛り込んで綴られている。いずれも「そうそう、そうだったよね。」と懐古的にうなづくことばかり。
同時代に大阪にいて、今で言う「ぼっち」のSFファン(ワナビー?)だった自分が、単にゼネプロの客ではなく、「ああ、この人達ともっと接点をもっていたら、人生が変わっていたかも」とあらぬ妄想を浮かべてしまった。同世代、同趣味で関西在住の方も同感ではないだろうか。
今や菅さんはSF作家として不動の地位を築いておられるし、自分は高校の校長という、当時の自分の延長上とは思えない人生を歩んでいる。ただ、自分達の人生の大きな岐路は、確かにここに描かれた時代にあったのだと確認できたエッセイ集だった。
タイトルにある通りのバブル時代前後の、世相だけでなく菅さん周辺の事も盛り込んで綴られている。いずれも「そうそう、そうだったよね。」と懐古的にうなづくことばかり。
同時代に大阪にいて、今で言う「ぼっち」のSFファン(ワナビー?)だった自分が、単にゼネプロの客ではなく、「ああ、この人達ともっと接点をもっていたら、人生が変わっていたかも」とあらぬ妄想を浮かべてしまった。同世代、同趣味で関西在住の方も同感ではないだろうか。
今や菅さんはSF作家として不動の地位を築いておられるし、自分は高校の校長という、当時の自分の延長上とは思えない人生を歩んでいる。ただ、自分達の人生の大きな岐路は、確かにここに描かれた時代にあったのだと確認できたエッセイ集だった。