寅さんが　珍しく　コスプレしていて、お坊さんの姿がとても似合っていました。それを知らずに法事に参加して驚くさくら一家。タンカ売で鍛えた口上で　檀家さんにも人気が有って。テキ屋以外の珍しい寅さんを見られました。

物足りなかったです。
もっと色々書いてあると思ってました…
状態はとっても良かったですが、内容は薄かったです。

作品としては及第点です。
次回作からは吉岡秀隆演ずる甥っ子の満男の恋愛物語がメインとなります。
相手はゴクミです！
しかも、４作連続のマドンナとなり、山田監督も相当力を入れています。

本作、寅次郎の恋愛は「くるまや」の面々に知られることもなく、
マドンナ・久美子（竹下景子）が「くるまや」に訪れることもなく、
終了します。

ですので、寅次郎の失恋も、初期作品ほどの深刻さはないです。
寅次郎の恋愛は、枯れてきてしまったのです。

そもそも、当時の社会通念としては、
寅次郎の年代の人間にとってはマドンナほどの年下の女性を
恋愛対象とはしていません。

また、渥美清さんの表情がつらそうな場面もあり、
満男へのバトンタッチはやむなし、でしょうか。

一方、満男の恋愛は若さにあふれていますので
次回作以降のお楽しみです。

【おまけ】
１．本作はサラリーマンのうつ病が社会問題化してきたころの作品です。
柄本明さん演ずるサラリーマン・兵藤と対極なのが、寅次郎やくるまやです。
くるまやの従業員・サンペイちゃんは、おいちゃんの「そろそろ店じまいにするか」の
判断で１日の仕事が終了します。
サラリーマンではありえない！どういう賃金体系なのでしょうか？
しかし、数作前の作品でさくらがサンペイの社会保険加入の話をしているなど、
くるまやは意外としっかりしている？
２．マドンナ・久美子の出身地が岐阜県の長良川流域だというのは、
同じく竹下景子がマドンナをつとめた第３８作・「知床慕情」のラストシーンが長良川だったのと関連性大でしょう。

半額と安く、楽しめました。もっと安く買えたら・・とは欲張りですかね。

中井喜一や杉田かおるが初々しい演技で好演している。
マドンナ役の竹下景子さんも品のある艶っぽさでマドンナ役を熱演しているが、偽坊主を演じる寅さんのこころの動きが面白い。