新世界より(上) (講談社文庫)
第29回日本SF大賞を受賞した著者入魂の冒険活劇です。いや〜、むちゃくちゃ面白い!
舞台は1000年後の日本。一個人が核兵器にも匹敵するほどの超能力を身につけた時代。人類は、その刃を決して自らに向け合うことがないよう、徹底的に管理された社会で生活をしていた。しかしある時、ほんの小さなほころびから「異端の者」が生まれ、やがて多くの命を奪う凄惨な事件へとつながっていく…。
とにかく、物語の設定が細部にいたるまで堅牢に構築されていてすごいです。タイトル通り、見事なまでの「新世界」が創造され、描写されていきます。
上下巻で1000ページを超えるストーリーも、息つく暇を与えないほど面白く、世界の謎が解明されていく過程にワクワク、戦況の行方にハラハラと、先が気になって仕方がありません。敵の正体を推理するミステリの要素もあり、最後は「なるほど〜」と膝を打つと思います。
「破滅的な力をどう制御するか」「異端者をどう処遇するか」「支配・被支配の矛盾をどう解決するか」など、社会派なテーマも底にはあるのですが、まあそれはあくまでBGMとして、とにかくスリリングな展開に身を委ねて楽しみましょう!
スプラッタな要素もかなり入ってるので、血なまぐさい描写が苦手な人はダメかもしれませんが、時間を忘れてどっぷり楽しみたい方にはおすすめの一冊です。
舞台は1000年後の日本。一個人が核兵器にも匹敵するほどの超能力を身につけた時代。人類は、その刃を決して自らに向け合うことがないよう、徹底的に管理された社会で生活をしていた。しかしある時、ほんの小さなほころびから「異端の者」が生まれ、やがて多くの命を奪う凄惨な事件へとつながっていく…。
とにかく、物語の設定が細部にいたるまで堅牢に構築されていてすごいです。タイトル通り、見事なまでの「新世界」が創造され、描写されていきます。
上下巻で1000ページを超えるストーリーも、息つく暇を与えないほど面白く、世界の謎が解明されていく過程にワクワク、戦況の行方にハラハラと、先が気になって仕方がありません。敵の正体を推理するミステリの要素もあり、最後は「なるほど〜」と膝を打つと思います。
「破滅的な力をどう制御するか」「異端者をどう処遇するか」「支配・被支配の矛盾をどう解決するか」など、社会派なテーマも底にはあるのですが、まあそれはあくまでBGMとして、とにかくスリリングな展開に身を委ねて楽しみましょう!
スプラッタな要素もかなり入ってるので、血なまぐさい描写が苦手な人はダメかもしれませんが、時間を忘れてどっぷり楽しみたい方にはおすすめの一冊です。
青の炎 特別版 [DVD]
公開当時からストーリーに惹かれていたのですが、原作があるものだと知り、
気に入らなかったら残念なので観るのはやめておきました。二宮くんのファンに
なってからやはり観ようと思い、初めは特別版を購入しました。ほぼ同時進行で
原作にも手を付けていましたが、全く違和感なくどちらも楽しめました。
ファンの贔屓目も勿論あるとは思いますが、彼の演技力は他の著名な作品でも
十分に認められているし他の出演者の技量不足に邪魔されることもないように感じました。
映画と言う媒体を用いる以上多少の設定の変更はやむを得ないものですし、
違いが大きすぎて戸惑うほどにはなりませんでした。極力原作に忠実に制作して欲しいと
言う方には不満が多く残るかもしれません。ですが変更点も櫛森秀一:二宮和也と言う
視点で見ると非常に作品全体を魅力的にしてくれる要素になっています。
本編を楽しみたいのであればコレクターズの購入は必要ないと思いますが、
蜷川監督も語っていたようにこれは「アイドル映画」ですので、キャストへの
思い入れが強ければ十分に価値はあると思います。事実特典はファンでない人にとっては
理解出来ないかもしれないようなコアなものですし、ファンにとったら宝物です。
わたしは貴志さんの作品が好き・二宮くんが好きと鑑賞に際して躊躇う条件がなかったので
堪能出来ましたが、メディアミックスである事、主人公・ヒロインがアイドルであると
言うことに抵抗がなければぜひお勧めしたいと思います。
気に入らなかったら残念なので観るのはやめておきました。二宮くんのファンに
なってからやはり観ようと思い、初めは特別版を購入しました。ほぼ同時進行で
原作にも手を付けていましたが、全く違和感なくどちらも楽しめました。
ファンの贔屓目も勿論あるとは思いますが、彼の演技力は他の著名な作品でも
十分に認められているし他の出演者の技量不足に邪魔されることもないように感じました。
映画と言う媒体を用いる以上多少の設定の変更はやむを得ないものですし、
違いが大きすぎて戸惑うほどにはなりませんでした。極力原作に忠実に制作して欲しいと
言う方には不満が多く残るかもしれません。ですが変更点も櫛森秀一:二宮和也と言う
視点で見ると非常に作品全体を魅力的にしてくれる要素になっています。
本編を楽しみたいのであればコレクターズの購入は必要ないと思いますが、
蜷川監督も語っていたようにこれは「アイドル映画」ですので、キャストへの
思い入れが強ければ十分に価値はあると思います。事実特典はファンでない人にとっては
理解出来ないかもしれないようなコアなものですし、ファンにとったら宝物です。
わたしは貴志さんの作品が好き・二宮くんが好きと鑑賞に際して躊躇う条件がなかったので
堪能出来ましたが、メディアミックスである事、主人公・ヒロインがアイドルであると
言うことに抵抗がなければぜひお勧めしたいと思います。
「新世界より」 一 [Blu-ray]
原作未読組です。けれど、わからないということはありません。
素で見ても話はわかりますし、詳細を知りたければネットでいくらでも調べようもあります。
ちょっと意地の悪い言い方をしますが、創作作品で安易なアンサーを簡単にもらえると思ってる人は送り手に甘えすぎじゃないでしょうか。
そんな噛み応えのないものばかり食べてると歯や顎が弱くなっちゃいますよ。
それはともかく(^^;、PKという材自体は古いものを、オカルトというかカルトな雰囲気たっぷりに叙事詩的に未来を綴る作品です。
劇場並みのクオリティで、OPをすっ飛ばし、淡々と、でも興味深く話は進みます。
圧倒されるのは世界観のスケールの大きさでしょう。アヴァンで歴史をシーンで挟みつつ、主軸は1千年後の子どもたちが日常を送りつつ真実に突き当たっていくという構成です。
こういう物語構成はアニメでは非常に珍しい。小説ではSF作品などで定番とも言える構成ですが、映像作品でそれを描こうとしているのは非常にレアであると思います。
主軸となる少年少女たちの生き様を「それは歴史の一つ」とする思い切った構成は、私的には大好きで、ぞくぞくっとします(^^;
「映画的」と評されるのも、このへんにあるのでしょう、おそらく。
そういった構成シナリオを踏まえた上で、私はEDの映像と曲に涙が止まりません。
花火とそれを見上げる姿と、誰か親しい人と繋ぐ手と。大きな歴史の中で、それでも小さな一人の営みは存在し、その一人の瞬間は延々と続く歴史の、それを構成する一つの情景として確かにある、という。
大河作品として、これほど的確な一コマはあるでしょうか。
私は支持します。
素で見ても話はわかりますし、詳細を知りたければネットでいくらでも調べようもあります。
ちょっと意地の悪い言い方をしますが、創作作品で安易なアンサーを簡単にもらえると思ってる人は送り手に甘えすぎじゃないでしょうか。
そんな噛み応えのないものばかり食べてると歯や顎が弱くなっちゃいますよ。
それはともかく(^^;、PKという材自体は古いものを、オカルトというかカルトな雰囲気たっぷりに叙事詩的に未来を綴る作品です。
劇場並みのクオリティで、OPをすっ飛ばし、淡々と、でも興味深く話は進みます。
圧倒されるのは世界観のスケールの大きさでしょう。アヴァンで歴史をシーンで挟みつつ、主軸は1千年後の子どもたちが日常を送りつつ真実に突き当たっていくという構成です。
こういう物語構成はアニメでは非常に珍しい。小説ではSF作品などで定番とも言える構成ですが、映像作品でそれを描こうとしているのは非常にレアであると思います。
主軸となる少年少女たちの生き様を「それは歴史の一つ」とする思い切った構成は、私的には大好きで、ぞくぞくっとします(^^;
「映画的」と評されるのも、このへんにあるのでしょう、おそらく。
そういった構成シナリオを踏まえた上で、私はEDの映像と曲に涙が止まりません。
花火とそれを見上げる姿と、誰か親しい人と繋ぐ手と。大きな歴史の中で、それでも小さな一人の営みは存在し、その一人の瞬間は延々と続く歴史の、それを構成する一つの情景として確かにある、という。
大河作品として、これほど的確な一コマはあるでしょうか。
私は支持します。