警察マニアの「エド」、鮫島の恋人・晶、桃井、藪や香田など、サブキャラが充実し、なおかつ彼らが文字の中で「人間」として存在している。「新宿鮫」が多くの人に衝撃を与え、なお今でも忘れられていないわけだ。
見所、いや読み所はなんといっても全部!といってもいいが、特に、というならばやはりラスト。340ページくらいからクライマックスへの「序章」があり、そこから一気に(まさにジェットコースターのように)最後の一行まで突き進んでゆく。
記念すべき第一作おすすめ度
★★★★☆
15年ぶり2度目の読破!
やはり面白い。サブスト−リ−として、警察お宅を持ってくるところが、一ひねりと言う感じで気に入っています。
時代的に、メインスト−リ−の落ちなんかが、今の若い世代にはピンと来ないところもありかもしれないが、それは15年前の作品としてご理解を。
晶とのロック談義なんかの表現は、元バンド経験者として恥ずかしい表記が多々あり、その辺の表現をもう少し言葉を選んで欲しかったとは思います
しかしながら、9作を生み出す人気シリ−ズの原点であり、記念碑的作品であると思う
面白かったです。おすすめ度
★★★★★
今年になって新宿鮫シリーズを読み出したのですが面白いです。
きっかけはこの第一作目の映画化されたものを観たことでした。
すでにストーリーはわかっていたのですが、このさきどうなるのか気になって一気に読んでしまいました。
木津要というキャラクターは凄く個性があり印象に残る人物です。主人公だけでなく敵役にも人物があるところが魅力であると思います。
そして鮫島と晶、桃井がとても人間臭く描かれている。出てくる人すべてに血液の流れた人間を感じるから面白かったのだと思います。
ヒーローの清潔なカッコよさ
おすすめ度 ★★★★☆
言われるまでもなく、鮫島はヒーローである。警察の体制派からはみ出たキャリアで、パンドラの箱を抱えながら、己の信念に正直に生きている。鮫島についての記述を拾えば拾うほど、自身に後ろ暗さのない「清潔なカッコよさ」なのである。
物語の舞台は、表面的にはとても狭い範囲なのだが、日常生活からは隔絶された深い暗部が描かれている。シリーズの別の巻のレビューでも書いたが、非現実と現実が絡み合った、身近な遠い世界を描き出しているように思われた。
気になる点その1は、重要人物ほど姓名のどちらかが不詳。別の意味で気になる点その2は、大沢氏の作品は、喫煙者が多い、ということ。前者は好奇心で、後者は最近の風潮で気になる。(あとひとつ、携帯電話にというか携帯連絡手段に時代の流れを感じるかも。)